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航空機から地表面を観測する合成開口レーダーの高分解能化と技術実証に成功

January, 26, 2022, 東京--情報通信研究機構(NICT)は、電磁波研究所において、電波を使うことで昼夜・天候に左右されることなく地表面を画像化することができる航空機搭載合成開口レーダー「Pi-SAR X3」により、地表面観測の高分解能化(従来のPi-SAR2:分解能30cm→Pi-SAR X3:分解能15cm)を実現し、その技術実証のための試験観測に成功した。
 分解能15cmは世界最高性能であり、従来比2倍の高精細画像が取得可能になった。この技術により、地震等の自然災害時における被災状況をより詳細に把握できるようになり、円滑かつ効果的な救助活動や復旧作業への貢献が期待できる。今後、同技術は、災害発生状況の早期把握や環境モニタリング及び、船舶や漂流物等の海面監視などの社会実装への取組を推進していく予定である。

同レーダーは、広帯域(従来比で2倍の帯域)に対応した送受信機とアンテナ、広帯域の受信信号を記録するための高速・大容量の観測データ記録装置(書き込み速度:10倍、容量:8倍(どちらも従来比))、及び観測して得られた観測データを準リアルタイムに処理して画像化する機上処理装置を搭載している。
 分解能15cmの画像では、トラクターの車輪が田圃に作った轍を明瞭に確認することができる。
 また、Pi-SAR X3は上空から広域を高精細に観測できるため、船舶や漂流物等の海面監視への利用も期待できる。
(詳細は、https://www.nict.go.jp)