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自然にはない反射特性を示す140 GHz帯メタサーフェス反射板開発

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November, 30, 2021, つくば--産業技術総合研究所(産総研)物理計測標準研究部門電磁気計測研究グループ 加藤悠人主任研究員は、大阪大学大学院基礎工学研究科(大阪大学)システム創成専攻 真田篤志 教授と共同で、次世代のポスト5G/6Gで利用が想定される140 GHz帯において、電磁波を設定した特定方向に高効率で反射するメタサーフェス反射板を世界で初めて開発した。

近年、移動通信の高周波化が進んでおり、ポスト5G/6Gでは100 GHz超の周波数のミリ波が利用される。ミリ波通信では障害物の遮蔽効果による通信エリアの制限が課題となる中で、高効率な反射を特定の方向に設定できるメタサーフェス反射板を用いた通信エリアの拡大が注目を集めている。しかし、100 GHz超のミリ波帯において、高効率設計に必須な材料パラメータを高精度に計測することが困難であったため、メタサーフェス反射板の開発・実証例はこれまでなかった。
 今回、ポスト5G/6Gで利用予定の140 GHz帯において、高精度なミリ波帯材料特性計測結果に基づいて最適化設計を行い、特定方向以外の不要反射がほぼ完全に抑えられた高効率のメタサーフェス反射板を開発した。材料由来の効率の低下を除いた反射効率は理論的に99 %以上に達し、実用上不可避の材料損失を含めた実測値も最大88 %と高効率動作を実証した。140 GHz帯における高効率なメタサーフェス反射板の開発・実証は世界初である。今回開発した技術により、基地局の増設なしにポスト5G/6G無線通信のエリア拡大への貢献が期待される。この技術の詳細は、2021年11月23日にIEEE Accessに掲載された。 
(詳細は、https://www.aist.go.jp)