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INRS、超高速シングルショットカメラで2D温度非接触計測

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November, 17, 2021, Quebec--カナダの国立科学研究センタINRSの研究チームは、超高速シングルショットカメラで温度の非接触2D計測に成功した。
 INRSのJinyang LiangおよびFiorenzo Vetrone教授チームが開発した新しいイメージング技術は、温度を2D、非接触、瞬時に計測することができる。研究成果は、 Nature Communicationsに発表された。

この技術は、シングルショットフォトルミネセンス寿命イメージング温度測定(SPLIT)として知られており、希土類イオンをドープしたナノ粒子の発光に基づいている。「これらナノ粒子は、ナノ温度計と見なされている。その発光特性が環境温度で変化するからである。また、生体適合でもある」とこの分野の研究パイオニア、Vetrone教授は説明している。

時間をかけて、発光を1点毎にイメージングする代わりに、SPLITは、斬新な超高速カメラを使って、全ての空間点でこれらのナノ粒子の発光の減衰速度を追跡する。

「われわれのカメラは、1クリックで1画像を撮る普通のカメラとは異なる。われわれのカメラは、動的イベントの全画像を1スナップショットで撮ることで動作する。次に、それらを一つ一つ再構成する」(論文の筆頭著者、Ph.D学生、Xianglei Liu)。

温度は、放出光のフェードアウトの速さをチックすることで感知できる。それはリアルタイムなので、SPLITは、起こっている現象を追跡できる。動くサンプルでナノ粒子の寿命を使うことで発光温度計測が可能になる。「既存の温度計測技術と比べて、SPLITは、高速であり分解能が高い。これは、先進的、経済的なソリューションでより正確な温度感知を可能にする」と超高速イメージングの専門家、Liang教授は説明している。

ヘルスアプリケーション
両教授は、SPLIT技術は,中でも皮膚ガンの検出と処置力を高めると考えている。現在、メラノーマ検出能力、もっと正確に言えば、マイクロメラノーマの検出力には、依然として制約がある。既存の診断アプローチは、侵襲性、分解能および正確さに制限がある。これは多数の不要な生検に帰着する。

光温度計測は、ガン細胞検出に利用できる。その素早い代謝は、正常な組織と比べて温度が高くなるので、SPLITでの可視性が高まる。

メラノーマ検出のために、臨床医はサーマルカメラを使うことができるが、分解能は低い。「SPLITは、技術発展における重要な一歩である。高分解能であるので、その技術を使ってガン性ほくろを正確に見つけることができる」(Liang)。

検出を超えて、この技術は、ある程度の処置中に線量のモニタに使える。例えば、光熱療法は、NIR光露光で生成される熱でガン細胞を攻撃する。「ガン細胞を根絶させたいが、周辺組織は破壊したくない。したがって、もし温度が高すぎると、処置はしばらく弱めるか留めることができる。低すぎると、適切な線量まで光を強めることができる」とVetroneは説明している。

(詳細は、https://inrs.ca)