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NIST、航空機搭乗のために顔認証ソフトウエアの精度を評価

August, 12, 2021, Gaithersburg--最近、NISTで行われたソフトウエアのテストによると、最も正確な顔認証アルゴリズムが、航空機乗客の身元確認能力を証明し、同時にエラーが極めて少なかった。

Face Recognition Vendor Test (FRVT) Part 7として発表された研究成果は、特定のシミュレートされた状況下における顔認証(FR)アルゴリズムのパフォーマンスを焦点を当てている。旅行者の画像と以前に取得されたその旅行者のデータベース蓄積写真との一致である。このFR利用は、現在、国際フライトの搭乗プロセスの一部となっている。エアラインフライト名簿の乗客の本人確認と乗客の米国からの公式出国記録の両方に利用されている。

NISTがテストした複数のFRアルゴリズムは、乗客の顔を一回スキャンで正確さ99.5%以上のタスク実行結果だった。特に、データベースに複数の乗客画像がある場合の結果である。

「2つの仕事をするシステムを評価するシミュレーションを実行した。ゲートで乗客の本人確認、出口で出国記録。正確さは、アルゴリズムで変動するが、最新のアルゴリズムは概ね優れていることが分かった。エアラインが、より優れたものを使えば、乗客はエラーなしで、多くのフライトに搭乗できる」とPatrick Grotherはコメントしている。同氏はNISTコンピュータサイエンティスト、論文の著者の一人。

以前のFRVT研究は、FRの最も一般的なアプリケーションである2つの異なるタスクの一方をアルゴリズムがどのように実行するかの評価に重点を置いていた。最初のタスクは、一枚の写真が同一人物の別の写真と一致することの確認であり、これは「一対一」マッチングとして知られており、スマートフォンの解錠など、評価作業で一般に利用されている。第2は、写真の人物が大規模データベースに一致するものがあるかどうかの判定、これは「一対多」マッチングとして知られている。

この最新のテストは、空港トランジット設定で一対多マッチングの特別なアプリケーションに関連する。ここでは、旅行者の顔が、全て存在することが見込める個人のデータベースに対してマッチングが行われる。このシナリオでは、わずか数百人が所定のフライトに搭乗する。しかし、NISTは、その技術が空港のどこでも実行可能であるかどうかも検討した。特に、ある時間枠に恐らく100以上に対象者が見込まれているセキュリティラインの場合である(データベースは、以前のFRVT研究で使用された画像から構築されたが、対象者はマスクをかけていなかった)。

以前の研究と同様、チームは、開発者が評価のために自主的にNISTに提出したソフトウエアを使った。今回、チームは、一対多マッチングタスクを実行するために設計されたソフトウエアだけを調べた、総数29のアルゴリズムを評価した。

レポートの成果で分かったこと
・7個の最上位アルゴリズムが、初めて、少なくとも乗客の99.5%の特定に成功した。データベースが乗客の1枚の画像を保持している場合である。
・データベースに乗客の複数の画像がある場合、パフォーマンスは著しく向上する。
・個体群統計学的な差は、ほとんど影響がない。
(詳細は、https://www.nist.gov)