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ナノマテリアルを3D結合して次世代イメージングデバイス構築

July, 19, 2021, San Diego--長年、1原子厚または数原子厚の2Dナノマテリアルが、材料科学の世界で大流行した。たとえば、グラフェン。この炭素原子の単層シートは、スチールよりも数百倍強力な材料を生み出し、高い伝導性、スーパーフレキシブルである。
 UC San Diegoナノエンジニアリング教授、Oscar Vazquez-Mena教授は、この種の材料を次の次元に進める。同氏の研究は、様々なナノスケール材料を3D集積して全く新しい世代のデバイスを作ること。目的は、環境モニタリング、エネルギー収集、バイオメディカルアプリケーション。

「それは、われわれのナノエンジニアリングツールでできるものに非常に多くの可能性を開く」とVazquez-Menaは話している。同氏は、先頃、国立科学財団から、そのような5年プロジェクトに50万ドルの助成を獲得した。

プロジェクトは、グラフェンと半導体粒子、量子ドットを結合して、幅広い範囲の多様な光波長を「見る」ことができるデバイスの作製に関与する。例えば、人の目には見えない赤外やUV波長。これらのデバイスは、マルチスペクトルフォトディテクタと呼ばれており、これによりカメラは、感染、毒ガス、有害放射能を撮ることができる。また、食品の品質、汚染をチェックし、空気や水の品質をモニタできる。さらに、夜、また霧の中での視力補助ともなりうる。

同教授のアプローチは、これらのデバイスを超薄型にする。「われわれはナノマテリアルに取り組んでいるので、原理的に、1マイクロメートルオーダーで極薄フォトディテクタを設計できる。それらはスマートフォンや他のモバイル機器に簡単に組み込め、ラボ外に便利に導入できる」と同氏は話している。

(詳細は、https://ucsdnews.ucsd.edu)