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光の進路を妨げるナノ構造デバイス

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June, 29, 2021, Cambridge--MIT研究者は、アト秒分解能、電界波形検出用のコンパクトなオンチップデバイスを開発している。

光波が物質と相互採用する際に時間的にどのように振動するかを理解することは、太陽電池、植物など物質における光駆動エネルギー転送の理解にとって重要である。光波は、非常に高速に振動するので、十分な分解能でそれらを直接捉えるコンパクトなデバイスをまだ開発できていない。

MITのチームは、時間的に変化する光波の弱い電場を直接追跡できるチップスケールデバイスを実証した。同デバイスはレーザ短パルスを利用するマイクロチップとナノスケールアンテナを含んでおり、使いやすい。操作に特別な環境は不要であり、最小のレーザパラメタ、および従来のラボエレクトロニクス。

Nature Photonicsに発表された成果は、光学計測の新たなツールの開発を可能にする。アプリケーションは、生物学、医学、食品の安全、ガスセンシングおよび創薬。

論文の共著者、Research Laboratory of Electronics (RLE)のグループリーダー、Donnie Keathleyによると、この技術の潜在的なアプリケーションは多い。例えば、これらの光サンプリングデバイスを使い、研究者は、植物やフォトボルテイックの光吸収経路の理解を高めることができ、複雑な生物学的システムにおける分子シグネチャの特定を改善できる」と同氏は話している。

超高速が超小型に対応、時間はピン先端で静止
研究者は、システムの時間的変化にともなう計測方法を長年追求してきた。電話、Wi-Fiルータで利用されるようなギガヘルツ波のトラッキングには、1ns以下の時間分解能が必要になる。可視光波のトラッキングには、さらに高い時間分解能、1fs以下が必要。

MITとDESY(Deutsches Elektronen-Synchrotron)の研究チームは、ナノスケールアンテナ先端で超高速ストロボを作るために短パルスレーザを利用するマイクロチップを設計した。ナノスケールアンテナは、アンテナから電子を奪い取る強度まで、そのレーザ短パルスレーザ場を強化するように設計されている。これにより収集電極に素早く堆積するストロボを作ることができる。これらの電子閃光(ストロボ)は、極短であり、わずか数100アト秒(as)しか続かない。

これらのストロボを利用して研究者は、チップを通過する際に振動する極めて弱い光波のスナップショットを撮ることができた。

光波を時間的に直接計測できることは、科学と産業の両方に恩恵をもたらす。光が物質と相互作用する際に、その波は時間的に変化し、内部の分子シグネチャを残す。この光場サンプリング技術は、実世界のアプリケーションに必要とされるコンパクトで組込可能な技術を使いながら、以前の技術よりも遙かに忠実、高感度にこれらのシグネチャを捉える見込がある。
(詳細は、https://news.mit.edu)