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ルクセンブルク大学、ロボットの周辺検知に役立つ材料を開発

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May, 12, 2021, Luxembourg--ルクセンブルク大学物理学者は、ロボットによる周辺環境理解に役立つように設計された新たなインフラストラクチャの重要コンポーネントになる新材料を紹介した。チームは、その材料を使って環境で目的に合ったグラフィカル情報を導入できることを示している。これは、人の眼には見えないが、ロボットは簡単に読み取ることができる情報である。その新材料とそれによって可能になる革新的な手順はAdvanced Functional Materialsに発表されている。

オートメーションの支配
広範なオートメーションは、進行する第4産業革命の重要な要素である。オートメーションに対する現在の関心は、そのコンセプトの巨大な拡張を予想させ、自動的であるばかりか、自動運転車、ドローンなどの自律的、可動機械に関わるものである。 “Industry 4.0”が示唆するものとは対照的に、これらのマシーンは、産業製造の外、家庭や非製造ワークプレイスにおいてさえ、人と直接作用しそうである。

「ユビキタスオートメーションへの移行は有益ではあるが、多くの深刻な問題をともなう。最も重要な閾値の一つは、安全懸念である。自動運転車関連で繰り返される悲劇的な死によって証明されているように、最先端のオンボードセンサやコンピュテーション技術にもかかわらず、それらは現状では環境理解が不十分である。人間が作り上げ生活している、交通量が多く、複雑で乱雑な世界、信号が多く、一部は重要であるが、気を逸らすだけの信号、さらに他は単なるノイズでしかない、そんな世界を理解するのは簡単ではない」と研究主幹、同大学物理学・材料か化学部教授、Jan Lagerwallは説明している。

液晶を利用する新たなアプローチ
人の住む環境へロボットを近づけるほとんどのやり方は、多くのセンサ入力と膨大なコンピュテーション力の組合せをロボットに与えることであるが、Jan Lageerwall教授のチームは、別のアプローチを提案している。

主要なブレイクスルーは、コレステリック液晶でできた再帰反射球の実現である。これらは、重合化プロセスにより固体に変えることができる。ある意味で、これらの球は、自動車の安全ベルト、道路サイン、ある衣服などに見られる再帰反射器と同じである。それらが、照射された方向にかかわらず、光源に光を送り返すからである。しかし、コレステリック球反射器(CSRs)を有用にしている非常に大きな違いは2つある。まず、反射は、非常に狭い波長範囲に限定されている、人の眼に見えないのはそのためである。第2に、反射は円偏向している。3Dシネマで同時上映の2つの映画の各々と同様に、反対方向に円偏向している。

「3Dシネマでゴーグルを外すと、人の眼は異なる偏向を区別できないことが分かる。両方の目が、両方の映画を見るので、われわれは、不思議な“シャドウ”効果を経験するだけである。ゴーグルは、円偏向子を組み込んでおり、一つは右手、他方は左手、われわれの右目が右目のための映画を、左目が左目のための映画だけを見ることを保証している。映画館の外では、世界は、円偏向していることは非常に稀であり、CSRsの円偏向が極めてユニークであることを意味している。CSRエンコードした情報を読み出せるように設計されたロボットは、2つのカメラを持ち、CSRsが反射するUVまた/もしくは赤外領域の両方で動作する。また、それぞれが、ちょうど3Dシネマグラスのように、異なるタイプの円偏向を持つ。ロボットは、他から一つの画像を取り去る。つまり円偏向してないすべての可視情報、CSRs以外の全てのコンテンツは無効になる。この情報は、2つのカメラに同じように見えるからである。しかしCSRsは残る。それらは、一方のカメラだけに見え、他方には見えないからである。これによりロボットは、CSRエンコードされた情報を、最小限のコンピューティングパワーで、極めて迅速に同定でき、誤判定のリスクはない」と研究者は説明している。

(詳細は、https://wwwen.uni.lu)