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ロスアラモス、医療イメージング向け新しい種類の多様で高性能量子ドット

April, 22, 2021, Los Alamos--新しい種類の量子ドットは、環境条件および室温で、他のシングルフォトンエミッタと違い、安定したシングル、スペクトル的にチューナブルな赤外フォトンストリームを供給する。このブレイクスルーは、幅広い実用的なアプリケーションを開く。量子通信、量子計測、医療イメージンクや診断、および秘密のラベリングである。

「赤外における高いシングルフォトン純度の実証は、安全な通信のための量子カギ配送などの領域で直ちに利用される」とNature Nanotechnologyに論文を発表したロスアラモス国立研究所研究者、Victor Klimovはコメントしている。

ロスアラモスチームは、可視光エミッタについての以前の研究から導いたエレガントなアプローチを開発した。以前のエミッタは、硫化カドミウムシェルに覆われたセレン化カドミウムのコアをベースにしている。コア/シェル界面に硫化水銀インタレイヤを挿入することで、チームは量子ドットを特殊な波長にチューニングできる赤外光の高効率エミッタに変えた。

「この新しい合成により、放出する硫化水銀インタレイヤの厚さを極めて正確に、原子レベルで制御できる。単原子層ずつそれを変えることで、離散量子化ジャンプで放出光の波長を調整できる、さらにセレン化カドミウムコアサイズチューニングにより、より連続的にそれを調整できる」とVladimir Sayevichは説明している。同氏は、このプロジェクトの主席化学者。

既存の近赤外量子ドットよりも遙かに優れた、これら新しい構造は、単一ドットレベルで“点滅しない”放出を示す、室温でほぼ完璧なシングルフォトン純度である(‘量子光’を生成)、また発光率が速い。挙動は、光学的、電子的励起の両方に適合している。

シングルフォトンは、量子コンピューティングではqubitsとして利用できる。サイバーセキュリティアプリケーションでは、シングルフォトンは、量子カギ配送によりコンピュータネットワークを保護できる。これは、「破ることができない」量子プロトコルにより究極の安全性を提供する。

バイオイメージングは、もう1つの重要なアプリケーションである。新開発量子ドットの放出波長は、近赤外生体透明ウインドウ内にあり、深部組織イメージングに最適である。

赤外光を見ることはできないが、多くの新技術はそれに依存している、暗視デバイスやリモートセンシングから通信や生体分子イメージングまでである。赤外光は、波としても振る舞う、光子の二重性に依存する新興の量子技術でも重要なプレイヤである。この量子の特性を活用するには、個別量子、つまりフォトン形式で光を放出する‘量子光’源が必要になる。

「これらのドットを作る際に単元素層精度達成ではクールな化学元素もある。放出硫化水銀インタレイヤの厚さは、サンプルでは全ドットで同じである。それは極めて稀である、特にビーカーで化学的に作られた材料では稀である」とZack Roninsonはコメントしている。

Klimovは、「これは第1段階にすぎない。‘量子光’の利点をフル活用するには、フォトンの無区別性を達成する必要がある、すなわち全ての放出フォトンが量子力学的に同じであることを保証する必要がある。これは、きわめて困難な作業であり、次のプロジェクトで取り組む予定である」と話している。