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玉川大学、IoTに向けたセキュアな無線暗号通信を実現

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March, 19, 2020, 東京--玉川大学量子情報科学研究所の谷澤健准教授と二見史生教授は、同所が光通信システム向けに研究を推進してきたY-00光通信量子暗号(Y-00暗号)を無線通信に応用するための新たな信号発生方法を提案し、高速の無線信号を量子雑音のもつ真にランダムな性質を用いて暗号化することに成功した。IoTの基盤として、近年ますます高いセキュリティが求められている無線通信システムの安全性の飛躍的向上が期待される。

今回の成果
光波にて暗号鍵を用いて発生したY-00暗号を、光ヘテロダイン法を用いて無線通信で通常用いられるマイクロ波へと変換することで、無線信号を高い安全性で暗号化する手法を提案・実証した。
 これまで、Y-00暗号では、量子雑音のもつ真にランダムな性質を用いて、光波の周波数帯において高い秘匿効果を実現してきた。光ヘテロダイン法は、この秘匿効果を維持したまま周波数を変換することができる。これにより、無線で用いられるマイクロ波の周波数帯(光波より3桁から6桁小さい)においても、光波と同等の高い秘匿効果を実現した。今回、12 Gbpsの高速のデータを約30GHzの無線周波数にて暗号化し、アンテナを用いて送受信した後、暗号の復号化が正しく実施できることを、実験にて示すことに成功した。この成果を用いることで、無線信号が物理的に傍受されたとしても、盗聴者がその内容を解析して正しいメッセージを解読することが困難となる安全な通信環境を実現できる。

研究成果の詳細は、OFC2020で発表された。

(詳細は、https://www.tamagawa.jp/)