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EPFL、音響波で固体の光学特性を制御

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December, 13, 2019, Lausanne--スイス、ドイツ、フランスの研究チームは、超短レーザパルスで放出される大振幅音響波が、半導体の光学応答を動的に操作できることを確認した。

材料科学研究における主要課題の一つは、室温で半導体の光学特性の高いチューナビリティ達成である。これらの特性は,「エキシトン」によって支配されている。エキシトンは、負の電子と正のホールの結合対である。

エキシトン(励起子)は、オプトエレクトロニクスでますます重要になってきており、過去数年で、温度、圧力、電界や磁界など制御パラメータの探求が急増した。これらは、励起子特性を調整することができる。しかし、適度に大きな変化は、平衡状態と低温でしか達成できない。環境温度での著しい変化は、応用では重要であるが、これまでなかった。

それを達成したのは、Angel Rubio (Max-Planck Institute, Hamburg) およびPascal Ruello (Université de Le Mans)と協力した. Lausanne Centre for Ultrafast Science内EPFLのMajed Chergui研究所である。研究成果は、Science Advancesに発表された。国際研究チームは、初めて、音響波を使ってエキシトン特性の制御を示している。これを実行するために研究チームは、超高速レーザパルスを使って、高周波(数100GHz)、大振幅音響波を材料に入射した。この戦略により、高速でエキシトン特性の動的操作ができる。

この画期的成果は、室温で二酸化チタンに対して達成された。二酸化チタンは、安価で豊富な半導体であり、太陽光発電、光触媒、伝導性透明基板など幅広い光-エネルギー変換技術で利用されている。

「われわれの成果と完璧な説明は、安価な音響光デバイスなどのアプリケーション、あるいは外部機械歪のセンサ技術に実に素晴らしい前途を開くものである」とMajed Cherguiは話している。「超短レーザパルスによって生成されるような、高周波音響波をエキシトンの制御法として利用することは、音響エキシトニクス、アクティブエキシトニクスに新たな時代を開く。金属のプラズモン励起を活用するアクティブプラズモニクスと類似である」。

また、研究の主筆、現在MIT在籍のEdoardo Baldiniは、「これらの成果は、高周波音響波を材料に入射することで探求されことの始まりにすぎない。今後、それらを使って、磁気を制御する基本的相互作用をコントロールし、あるいは複合固体の新しい相転移を始動させることが期待される」と付け加えている。
(詳細は、https://news.epfl.ch)