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NTUシンガポール、現状よりも1000倍小さな量子通信チップ

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November, 5, 2019, Singapore--Nanyang Technological University, Singapore (NTU Singapore)の研究チームは、現在の設定よりも1000倍小さく、量子技術で有名な同じ優れたセキュリティを提供できる量子通信チップを開発した。

安全な通信法で使用されているほとんどの主要セキュリティ標準は、量子技術を活用していない。個人識別番号(PIN)あるいはパスワードの電子伝送は、盗聴され、セキュリティの危険をもたらす可能性がある。

NTUの研究チームが開発した微小チップは、サイズが約3㎜で、量子通信アルゴリズムを使って、既存標準と比べて強化されたセキュリティを提供する。それは、パスワードを供給される情報内に組み込み、安全な「量子鍵」を形成する。情報が受信された後、それはカギとともに破壊され、極めて安全な通信形式となる。

チップは、現在の量子通信設定よりも1000倍少ないスペースしか必要としない。現状の設定は、冷蔵庫程度の大きさであり、部屋全体、オフィスフロア全体のスペースを占める。これは、スマートフォン、タブレット、スマートウオッチなどコンパクトなデバイスに導入可能であり、より安全な通信技術に扉を開く。また、オンライン取引や電子通信向けの一段とすぐれた暗号化法の基盤となる。

NTUのLiu Ai Qun教授と准教授Kwek Leong Chuanをリーダーとするチームの研究成果は、Nature Photonicsに発表された。

量子技術は、「古典的チャネル」で必要な、パスワードや生体データを付加して送る必要がない。これは、盗聴リスク、情報漏洩のリスクをなくし、ほぼ解読不可能な暗号となる。

NTUの研究チームが開発した量子通信チップは、シリコンなど標準的な産業材料を使うので、製造が容易であり、コスト効果が高い。

NTUチームは、現在、従来の光通信システムと量子通信システムのハイブリッドネットワークを開発しようとしている。これは、インターネット接続など、幅広いアプリケーションで利用できる量子技術の適合性を高める。