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UCF研究者、赤外暗視ディテクタを開発

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October, 30, 2019, Orland--セントラルフロリダ大学(UCF)の研究チームは、暗視カメラの感度を改善する研究に取り組んでいる。
 暗視機能を強化するとは、宇宙、化学的、生物学的な危険領域、戦場で見えるものが改善されると言う意味である。
 研究成果は、Nature Communicationsに発表された。

 現在入手可能な、高価な低温冷却カメラでは、様々な赤外光を放出する武器を人が隠し持っていても、見えない可能性がある。

UCFナノサイエンス技術センタの准教授、Debashis Cahndaのチームが開発した赤外ディテクタは、様々な赤外波長を検出する感度にするために-321℃に冷却する液体窒素を必要としない。冷却は必要ないが、画像処理が遅い既存の暗視カメラよりも、それは遙かに高速に動作する。

人が見る電子スペクトルは、約400~700nm、つまり可視光スペクトルである。
 この研究では、チームは、約16000nmまで、遙かに長波長に取り組んでいる。
 それにより、UCFディテクタは、不可視赤外領域の様々な波長を識別できる。つまり、様々な波長を放出している多様な物体を区別し識別している。

現在の暗視カメラは、明確な赤外波長に基づいて多様な物体を分離できない。それよりも、全ての波長を統合、つまり一括して扱うので、複数の個別物体が、赤外レンズを通して一つにしか見えない。

「これは、実際に、ディテクタのスペクトル応答を動的にチューニングする、つまり見たい赤外‘カラー’を選択することを初めて実証したものである」とChandaは話している。

その新技術により、標準の可視光に加えて、追加の赤外カラーが割り当てられ、赤外光の異なる波長を反射する物体を表せるようになる。

天文学者にとっては、これは、赤外領域で以前には見えなかった情報を見ることができる新しい望遠鏡の可能性になる。化学的、生物学的危険領域、あるいは公害のモニタリングでさえ、ある領域に存在する気体のスペクトル分析のために写真を撮ることができる、化学分子に赤外光がどのように反応するかに基づいて、例えば一酸化炭素、二酸化炭素のスペクトル分析ができる。

新しい高感度であるが、非冷却赤外ディテクタの開発の秘訣は、2Dナノマテリアルグラフェンを電流が流れる材料に作り込むことである。

研究チームは、その材料が非対称になるように設計することでこれを実現した。これは、材料の様々な部分に当たる吸収光からの温度差が、一方から他方へ電子を流し、電圧を形成するようにするためである。

そのプロセスは、共同研究で開発されたモデルを使って検証された。

画像を捉えるディテクタ性能は、一度に1ピクセルでテストされた。

そのデバイスは市販されていないが、いずれカメラや望遠鏡に組み込まれることになる。
(詳細は、https://www.ucf.edu)