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UW研究者、AIで乳ガン診断をより正確に

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August, 27, 2019, Washington--ワシントン大学(UW)とUCLAの研究チームは、病理学者による生検の読取りをより正確にし、乳ガンの検出と診断の改善につながる人工知能システムを開発した。
 医者は、乳房組織生検画像を調べて乳ガンを診断する。しかし、ガンと良性画像の差は、人の目には分類が難しい。この新しいアルゴリズムは、それらの解釈に役立つ。しかも、仕事にもよるが、経験のある病理学者と同等か、それよりも優れた解釈ができる。研究成果は、JAMA Network Openに発表された。
 「この研究は、乳房生検の全スライド画像のダクト(管)を取り囲む組織クラスのパターンを分析することでさまざまな診断クラスの特性の捉え方に焦点を合わせた」とUWのPaul G. Allen School of Computer Science & Engineering/電気コンピュータ工学部教授、Linda Shapiroは説明している。同教授の博士課程学生、Ezgi Mercanが考案した構造特徴という新しいディスクリプタは、マシンラーニングで利用するためのコンパクトな方法で、これらのパターンを表現することができた。
 2015年、UW医学部の研究は、病理学者は乳房生検の解釈で一致しないことがよくあると報告している。乳房生検は、毎年、数百万の女性で行われている。その研究は、診断ミスは「生体内乳管ガン」と言われる乳ガンの非侵襲的タイプで、6人に1人程度に起こることを明らかにしている。加えて、誤診は、乳ガンでリスクが高いことに関連する異常細胞、、乳房異形疾患生検例の約半分で起こっていた。
 「乳房生検の医療画像は、非常に多くの複雑なデータを含み、その解釈は極めて主観的になり得る」と論文の共著者、UCLA David Geffen School of Medicine教授、Dr. Joann Elmoreは指摘する。「乳房異形を生体内原位置腺管癌と区別することは、臨床的に重要であるが、病理学者にとっては極めて難しい。一年後に同じケースを示されても、医師が前の診断に一致させられないことも時にはある」。
 研究チームは、AIは一貫して、より正確な読取りを提供すると判断した。マシンラーニングシステムは、医者には見ることが難しいガンに関連するパターンを認識できるように、膨大なデータセットを利用する。乳房生検解釈中に病理学者が使用した戦略を学習した後、チームはこれらの課題への対処に合わせた画像解析法を開発した。
 チームは、240の乳房生検画像をコンピュータに入力し、非ガン性や異型性から生体内原位置腺管癌、浸潤性乳ガンまでの範囲で、乳房病変の複数のタイプに関連するパターンをコンピュータが認識できるように訓練した。
 そのシステムをテストするために、研究チームは、同じ例の解釈で、その読取りを87名の活動している米国の病理学者の独立した診断と比較した。そのアルゴリズムは、ガンと非ガンの区別では、人間の医師と同等の性能だった。しかし、生体内原位置腺管癌と異形性の区別では医者を上回り、前浸潤乳ガン生検ではその時の約89%の正しい診断だった。一方、病理学者は70%だった。
 「これらの結果は、非常に励みになる」とElmoreは言う。「異形性と生体内原位置腺管癌の区別では、活動している米国の病理学者は低精度である。コンピュータベースの自動アプローチは非常に大きな有望さを示している」。
 研究チームは、すでに皮膚ガン診断のためにシステムの訓練に取り組んでいる。
(詳細は、https://www.washington.edu/news/)