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九州大学、10億分の1秒で起こる分子変形を観測

May, 29, 2019, 福岡--九州大学大学院理学研究院の恩田健教授、宮田潔志助教、西郷将生修士課程学生の研究グループは、非常に短時間で生じる有機発光材料の分子の形状変化をリアルタイムで分析する手段を開発した。さらにこの手段を第三世代有機EL発光材料に適用することにより、その発光効率を決定づける要因の解明に成功した。

研究のポイント:
・有機発光材料における発光過程は、高エネルギー状態において超高速の時間スケール(10億分の1秒程度)で起こっている。発光材料の効率や耐久性は、この過程における分子の形に支配されていることが予想されていたが、実際にこれらの過程を分析する手段はなかった。1兆分の1秒の時間幅をもつパルスレーザを用いた時間分解赤外振動分光法により、短時間で変化する分子の構造の分析を可能にする手段を開発した。

・開発した分析手段を用い、九州大学大学院工学研究院の安達千波矢教授の研究グループと共同で、第三世代有機EL発光材料の発光過程における分子変形を実際に観測した。その結果、発光効率が高い分子では発光過程中の分子変形が抑えられていることが明らかになった。これは高効率な分子材料を戦略的に設計するための重要な指針になると期待される。

研究成果は、The Journal of Physical Chemistry Letters」のオンライン版で公開され、表紙絵(Supplementary cover)にも選出された。

(詳細は、http://www.kyushu-u.ac.jp/)