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ナノピクセルを使ってビルディングサイズのディスプレイ実現

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May, 20, 2019, Cambridge--ケンブリッジ大学(University of Cambridge)の研究チームが開発したカラーピクセルは、フレキシブルプラスチック膜へのロール・ツー・ロール製造に適合しており、製造コストを大幅に下げる。研究成果は、Science Advancesに報告されている。

皮膚の色を変えるタコやイカを真似ることは長年の夢であった。これにより、人や物が、自然の背景に隠れるからである。しかし大面積のフレキシブルディスプレイスクリーンの作製は、高精度の多層製造となるので、まだ法外に高価である。

研究チームによると、ケンブリッジで開発されたピクセルの中央には、1mの数十億分の1程度の微小ゴールド粒子がある。その粒子は反射面の上にあり、間のギャップで光を捉える。各粒子を包んでいるのは、薄い粘着性のコーティングで、これは電動で化学的に変化し、ピクセルがスペクトル全体にわたり色を変える。

研究チームは、物理学、化学、製造の多様な分野で構成されており、チームは、ポリアニリンという活性高分子の金粒子ピクセルをコーティングし、次にそれらをフレキシブルなミラーコートプラスチックにスプレイすることで、製造コストを飛躍的に下げた。

ピクセルは、過去最小サイズであり、一般的なスマートフォンピクセルよりも100万倍小さい。明るい日光の中でも見え、規定の色を維持するために定電力供給を必要としないので、大面積を実用的、持続可能にするエネルギー性能である。ケンブリッジのCavendish LaboratoryのHyeon-Ho Jeongは、「われわれは、それをアルミ食品包装の上で洗い始めたが、エアロゾルスプレイの方が速いことが分かった」と話している。

「これらは、通常のナノテクツールではないが、持続可能技術を実用にするには、この種の極端なアプローチが必要である」とナノフォトニクスセンタのJeremy J Baumberg教授は言う。「ナノスケールで、光の未知の物理学により、膜の1/10以下がわれわれの活性ピクセルで被覆されていても、切り替わる。これらの共鳴ゴールドアーキテクチャを利用すると、光に対する各ピクセルの見かけ上の大きさは、その物理的な面積よりも何倍も大きいからである」と同氏は説明している。

そのピクセルは、多くの新しいアプリケーションが可能にする。例えば、ビルディングサイズのディスプレイスクリーン、太陽熱負荷を消すことができる建築、アクティブなカムフラージュ衣服やコーティング、今後のIoTデバイス用の計器などである。

チームは、現在、色範囲改善に取り組んでおり、さらなる技術開発のパートナーを探している。
(詳細は、https://www.cam.ac.uk/)