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ダイヤモンドの単一NVセンタの光電流検出に成功

March, 26, 2019, つくば--NIMSと筑波大学は、独・ウルム大学などと共同で、ダイヤモンド結晶中の電子スピンの状態を、光電流検出という電気的な手法で読み出すことに成功した。従来の手法に比べて単一のスピン状態を室温で容易に検出でき、ナノ空間分解能をもつ磁気センサなど量子センシングデバイスへの応用が期待される。
 これまでNVセンタのスピン状態読み出しには、レーザ光を照射することでNVセンタから放出される蛍光を検出する手法が用いられてきたが、数十個に1個しか光子を捕集できないことがセンサ感度のさらなる向上を制限していた。
 研究チームは、高コントラスト化が可能な光電流検出を単一NVセンタで初めて成功した。ここで光電流検出とは、NVセンタにレーザ光を照射することで発生する電流を検出する方法。この研究成果では特に、単一NVセンタの光電流マッピング検出を実証した。この実証に適したダイヤモンド試料は、以下に記すユニークな手法で作製した。まずダイヤモンド基板上にダイヤモンドの高純度層と窒素を極微量に含むNVセンタ層を傾斜状に積層堆積し、その層断面が表面に現れるように表面精密研磨を行った。得られたダイヤモンド試料表面の特定の場所において、単一NVセンタがダイヤモンド表面近傍にのみ分布し、下層は10μm以上にわたってNVセンタが存在しない高純度層が存在する領域が形成された。この領域を用いることで光電流検出による単一NVセンタのマッピングに成功した。この成果は、量子センシングへの応用にも有力であることを示すものである。
 今回開発した手法は、ダイヤモンド表面に小さな電極を用いるだけでNVセンタのスピン状態を検出できるため、量子センシング、量子情報処理のデバイスの小型化の鍵となると期待される。
 研究成果は、Science誌に発表された。
(詳細は、https://www.nims.go.jp/)