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Aeolus人工衛星、UVレーザで気象観測

August, 28, 2018, Kourou--ESA’s Earth Explorer Aeolus(アイオロス)衛星がVegaロケットの極軌道に打ち上げられた。画期的なレーザ技術を使い、Aeolusは、地球周囲の風を計測し、地球大気の働きの理解促進に重要な役割を果たす。重要な点は、この新しいミッションは、天気予報改善にもなるということである。
 1360kgアイオロス衛星を搭載したVEGAロケットは、8月22日、ヨーロッパのスペースポートから打ち上げられた。55分後、Vegaの上段がアイオロスを軌道に乗せ、8月23日、Antarctica地上局Trollを通じて接続が確立された。
 ESA(欧州宇宙機関) ディレクタジェネラル、Jan Wörnerは、「Aeolusは、Earth Explorerの典型である。地球の機能の仕方についてのわれわれの知識のギャップを埋め、最先端の技術が宇宙でどのように利用できるかを実証する」とコメントしている。
 またESAの地球観察プログラムディレクタ、Josef Aschbacherは、「Aeolusは、この種のもので初めての測定器を搭載しており、まったく新しいアプローチで宇宙から風を計測する。
 そのような先端技術は、開発が厳しいミッションだったが、関係チームのお陰で、たぐいまれな衛星が現在、軌道に乗っている」とコメントしている。
 世界気象機関が明らかにしているように、地球の風の直接計測手段の欠如は、地球観測システムにおける大きな欠点の一つである。
 このギャップを埋めることにより、Aeolusは、風、気圧、温度、湿度がどのように連結しているかの理解に必要な情報を研究者に提供する。
 この新しいミッションは、宙表面と大気との間で、熱と水蒸気の交換に風がとのように影響するかについての洞察を提供する、これは気象の変化を理解する上で重要な側面である。
 Aeolusは、これまで軌道に打ち上げられた中で最も高度な測定器の一つを搭載している。その種のもので初めてのAladin測定器には、革新的なレーザ技術が含まれる。これはUV光パルスを生成して、ビームを大気に発し、世界の風の概要を描き出す。宇宙から風を計測するまったく新しいアプローチである。
 Aeolusは科学を前進させるが、社会にもメリットがある。
 天気予報は、近年大きく進歩したが、Aeolusは、もっと正確になるように地球の風のプロファイルを提供する。さらに、そのデータは大気品質モデルに利用され、公衆衛生に影響を与えるチリや他の浮遊超微粒子の予報を改善する。
(詳細は、https://m.esa.int)