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LZH、レーザ照射を利用した不発弾処理

May, 2, 2018, Hannover--世界各地で不発弾は市民の安全に対する深刻な脅威となる。今後、これらの不発弾をより安全に処理できるようにLZH(Laser Zentrum Hannover e.V.)は、LASER on Demand GmbHおよび Kampfmittelräumdienst Hamburg (KRD)とともにレーザベースの爆弾処理に取り組んでいる。
 従来の爆弾処理法の課題と危険性は非常に大きく、依然として大きな話題になる。ドイツの地中に隠された兵器の量を予測することは難しいが,KRDは約60000トンがまだ地中にあると推定している。特に、複雑な点火装置の場合、爆弾処理過程で望まない爆発の危険性は極めて高い。不発弾を爆発させることが最後の手段となることもある。

DEFLAGプロジェクトでは、プロジェクトパートナーLZHとLASER on Demandが、標的の爆燃により爆弾を処理する手段に取り組んでいる。爆発とは対照的に、爆燃中に低圧波が生じ、爆発はほんのわずかになる。プロジェクトパートナーは、レーザ照射で爆弾体まで切り目を入れ、第2段階で爆燃を引き起こす。KRDと協力して,フィールド適合、自動処理プラットフォームを作製し、危険な不発弾でも安全に処理する。

プロジェクトの重要な点は、材料内部で臨界温度限界を超えないことである。また、材料をアブレーショングルーブから追い出し、プロセスの移動性を確保する。LZHの研究チームはこれまで、溶融とフレーム除去の組合せを使うことで、25㎜ステンレスシートまで切れ目を入れることができた。そうして、外部ガス供給で最大16㎜のアブレーション深さを達成した。
(詳細は、www.lzh.de)