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ソーラパワー自家発電イメージングセンサを開発

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April, 23, 2018, Ann Abor--太陽電池(PV)は光を電気に変える。イメージセンサも光を電気に変える。同じチップで両者を同時にできるなら、電源内蔵(自家発電)カメラになる見込がある。ミシガン大学(University of Michigan)の研究チームは、まさにそれを考案した。昼光だけを電力として15画像/秒を撮れる両機能をもつイメージセンサである。
 そのような環境発電イメージャと微小プロセッサ、ワイヤレストランシーバを集積し電力を供給することで、小さなカメラをどこでもほとんど見えなくすることができる、とミシガン大学電気工学・コンピュータサイエンス教授、同研究リーダー、Euisik Yoonは説明している。研究成果は、IEEE Electron Device Lettersに発表されている。
 自家発電イメージセンサの早期の試みは、主に2つのうちの1つだった。1つは、センサエリアの一部をPVとしている。この正攻法は有効だが、画像生成のために使える光の利用が著しく少なくなる。もう1つは,イメージセンサのピクセルが,フォトディテクタになったり太陽電池になったりする。これも有効だが、複雑になり、画像に使える部分は少なくとも半分になる。
 Yoonとポスドク研究者、Sung-Yun Parkのソリューションには、両方の欠点がない。特筆すべきは、多くのフォトンが、電荷を蓄積させることなくピクセルのフォトディテクタダイオードを通り抜けることである。研究チームは、フォトディテクタの下に第2のダイオードを埋込み、太陽電池として機能させて、迷光を拾い上げるようにした。「実際にはリサイクルではない、廃棄された光を収集するようなものである。ほぼフリーエネルギーである」とYoonは説明している。
 PVはセンサの下にあるので、ほぼ全てのピクセルエリアが画像センシングに使える。また、イメージセンサが逃がした漂遊フォトンを使っているので、絶え間なくそれらを収集して電気に変換する。
 プロトタイプイメージャは標準CMOSプロセス技術を使って作製されたが、そのピクセルは、標準イメージャのピクセルとは異なる構造、異なる電気特性を必要とする。最も顕著な点は、新しいピクセルはイメージンセンシングダイオードの下に、本質的に別のダイオード、p-n接合を含んでいることである。第2に、一般的なピクセルは主要電荷キャリアに電子を使う。しかし、PVとセンシングダイオードの両方を同時に機能させるために、研究チームは、代わりにそれが正電荷のホールを収集するようにデバイスを作製しなければならなかった。ホールは、シリコンでは電子よりも動きが遅いが、イメージキャプチャの妨げになるほどには遅くない。
 結果としてのチップは、5µm幅のピクセルで、これまでの環境発電イメージセンサの中で最高環境発電密度(998ピコワット/lux/㎜2)である。晴れた日には、60000-lux/dayであり、15フレーム/秒の電力に十分である。通常の昼光条件(20000 – 30000lux)では、7.5フレーム/秒に減少する。30フレーム/秒がビデオレートと考えられているが、それが常に必要なわけではない。
 概念実証チップにしか関心がなかったので、「センサ自体の消費電力の最適化は行わなかった」とParkは話している。したがって、フレームレートを改善し,一般的な屋内に必要な照明条件を下げる余地は間違いなくある。研究チームは、それについては豊富な経験があり、イメージセンサ用に超低パワー技術をたくさん開発してきた。そのような回路は、利用できる照明やマイクロワットスケールの検出システムにフレームレートを自動的に適合させるものである。
 プロジェクトが続けば、研究チームは自家発電ワイヤレスカメラに必要な全てを組み込むことに取り組む。