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バルク金属・ガラスアロイ作製に3Dプリンティングを利用

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April, 11, 2018, Raleigh--ノースカロライナ州立大学(North Carolina State University)の研究チームは、3Dプリンティング技術を使って大型アモルファス金属、つまり金属ガラスアロイを作製できることを実証した。これは様々なアプリケーションに扉を開く。例えば、より効率的な電気モータ、耐摩耗性の優れた材料、強化材料、軽量化構造などである。
「金属ガラスには、ほとんどの金属の結晶構造が欠如している、そのアモルファス構造が非常に望ましい特性になる」と論文の筆頭著者、Zaynab Mahbooba氏は説明している。
 残念ながら、金属ガラスの作製には、結晶構造の形成を防ぐために、急速な冷却が必要である。歴史的に、研究者は金属ガラスを小さな鋳型に流し込むことしかできなかった。例えば、アモルファス鉄アロイは、わずか数ミリの厚さである。そのサイズ限界は、アロイの鋳造臨界厚と言われている。
「臨界鋳造厚を超える規模で金属ガラスを作製するためにアディティブマニュファクチャリング(AM)、つまり3Dプリンティングを使う考えは、10年前からあった。しかし、今回初めて、われわれが実際にそれを行った。われわれは、臨界鋳造厚の15倍の規模でアモルファス鉄アロイを作製することができた」とMahbooba氏は話している。
 AMは,金属粉末をレーザで溶かしてわずか20µm厚の固体層にする。アロイは一度に少し形成されるので冷却は素早く、そのアモルファス品質を維持する。しかし、最終結果は硬い金属ガラス物体である。アロイの個別の層をラミネートしてできた物体ではない。
「この技術がどんなアモルファスアロイの製造にも使えない理由はない。この点での制限要素の一つは、求めているアロイ成分の金属粉末の入手である」と共同著者、Ola Harrysson氏は話している。
 「例えば、金属ガラスの中には、電気モータで使用される非常に大きな可能性を実証したものもある。廃熱を減らし、電磁界から電気へのパワー変換が増大する。どんなアプリケーションにでも、ベストの特性の組合せを持つアロイ成分を見つけるには、試行錯誤が必要である。例えば、望ましい電磁特性を持っているだけでなく、そのアロイが実際に使うには脆すぎないことを確認したいと考える」とMahbooba氏は話している。
「AMについて話しているので、われわれはこのような金属ガラスを様々な複雑形状で作製することができる。したがって、多様なアプリケーションで有用となる可能性がある」とHarrysson氏は話している。
(詳細は、www.ncsu.edu)