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NUS、超小型IoT向け微小視覚処理チップを開発

February, 1, 2018, Singapore--シンガポール国立大学(NUS)の研究チームは、新しいマイクロチップ、EQSCALEを開発した。これは、非常に低消費電力でビデオフレームから詳細画像を取り出すことができる。
 ビデオフィーチャ(映像特徴)抽出デバイスは、既存のクラス最高のチップよりも消費電力は20倍少ない。したがって、バッテリは20倍小さくてよい。スマートビジョンシステムは、ミリメートル範囲に縮小できる。例えば、バッテリ置き換えなしでミリメートルサイズの太陽電池で連続的に電力供給が可能である。
 NUS工学部で電気・コンピュータ工学部のMassiomo Alioto助教をリーダーとする研究チームは、ほぼ永久的な寿命のミリメートルサイズスマートカメラの開発で大きく前進した。また、これは、コスト効果の高いIoTアプリケーション、空港や重要インフラストラクチュアにおけるユビキタス安全監視、ビルのエネルギー管理、職場の安全、老人介護などに道を開く。
 「IoTは急成長する技術の波であり、ここでは膨大な数の分散センサを使ってわれわれの環境をスマートにし、ヒューマンセントリックにする。長寿命の視覚電子システムは、現状では、高消費電力と大きなサイズのために、IoTアプリケーションでは実用的ではない。われわれのチームは、微小EQSCALEチップによりこうした課題に対処し、ユビキタス、常時ONのスマートカメラが実現可能であることを示した」とAlioto氏は話している。
 EQSCALEは、0.2mWで連続的にビデオフィーチャを抽出することができる。既存技術よりも20倍低消費電力である。これは、スマートビジョンシステムの微小化における大きな前進である。新しいフィーチャ抽出器は、各サイドが1㎜以下、わずか数㎜サイズの太陽電池で連続的に動作可能である。
(詳細は、www.nus.edu.sg)