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光の限界を超えて届くガンマ線を生成

December, 5, 2017, Gothenburg--高エネルギーフォトンビームを生成する新たな方法が発見された。新しい方法により、今日の技術と比べて、非常に効率的な方法でガンマ線が生成できる。得られるエネルギーは、可視光のフォトンエネルギーよりも10億倍高い。これらの高強度ガンマ線は、知られているすべての限界を凌ぎ、新しい基礎研究に道を開く。
 「われわれが現状で可能なものの限界を超えるとき、自然の基本要素に深く入り込んで見ることができる。原子核の最深部に分け入ることができる」とチャルマース工科大学(Chalmers University of Technology)物理学部の研究者、Arkady Gonoskovは説明している。
 研究成果は、Physical Review Xに掲載されている。研究チームは、これらの超高強度ガンマ線の数値モデルと、新しい、すこし予想外の方法でそれをシミュレートする解析評価を考案した。
 通常の場合、レーザ光が物体に当たると、すべとの粒子は散乱する。しかし、レーザ光が十分に高強度であれば、またパラメータが正しければ、粒子がトラップされることを研究チームは確認した。物質と反物質の粒子が造られ、粒子は、非常に特別な、異常な方法で振る舞うクラウドを形成する。
 「トラップされた粒子のクラウドは、レーザエネルギーを効率的に連続的な高エネルギーフォトンに変換する、これは非常に幸運な現象である。この光源からのフォトンがそのように高エネルギーになるとは、驚嘆である」とChalmers物理学部教授、Mattias Marklundは話している。
 この発見は、現在建設中の未来の大規模レーザファシリティに強く関連している。地球上で最高強度の光源が、そのファシリティで作られる。