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電子部品組み立てにロボットの代わりに光を使う新アプローチ

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December, 1, 2017, Washington--国際研究チームが、新しい光ベースの操作法を開発した。これは、いずれスマホやコンピュータなどのエレクトロニクスコンポーネントの量産に使用できる。これらのコンポーネントを製造するためのより安価で高速な方法により、日常的なものをインターネットに安価に接続できるようになる。
 光を使って小さな物体を液体中に留め、動かす光トラップは、電子デバイスや光デバイスのアセンブリに有望な非接触法となる。しかし、製造アプリケーションでこのトラップを用いる際に、液体は除去されなければならない、光トラップを用いて形成されたパターンや構造をズラす可能性のあるプロセスだからである。
 グラスゴー大学Steven Nealeのマイクロマニピュレーションリサーチグループの研究チームは、光ピンセットとして知られる先進的な光トラッピングアプローチを、電気接触アセンブリに利用する方法を詳細に説明している。Shuailong Zhangが開発した画期的な凍結-乾燥法により、組み立てたコンポーネントを乱すことなく液体は除去できる。
 研究チームは、微小な半田ビーズのパターンをオプトエレクトロニックトラップでアセンブルすることでその技術を実証した。液体を除去し、次にパターンを加熱してビーズを溶融させ、電気接続を形成する。
 カナダのトロント大学、Shuailong Zhangによると、光ピンセットは粒子のパラレルマイクロ操作に使える。「原理的には、同時に10000個のビーズを動かせる。これをわれわれの凍結-乾燥アプローチと組み合わせることで、量産利用に適した極めて安価なプラットフォームが実現する」。
 その新技術は、ほとんどの今日のエレクトロニクスにあるコンポーネントを接続するサーキットボード作製の代替法となる。これらのタイプのデバイスは現在、自動機械を使用して造られている。微小なパーツを取り上げ、サーキットボードに置き、それらを半田で固定する。このプロセスは、ボードの位置決めに高価なモーター駆動ステージを必要とする。微小なパーツを取り上げてデバイスに設置するには高価で高精度のロボットアームが必要になる。これらのマイクロマニピュレーションシステムのコストは上昇する、エレクトロニクスのサイズ縮小により精度要件が高まるからである。
 Zhangによると、光ピンセットと凍結-乾燥技術は、半田ビーズのアセンブリだけでなく、半導体ナノワイヤ、カーボンナノチューブ、マイクロレーザ、マイクロLEDsなどの広範なパーツのアセンブリにも使用可能である。「最終的には、われわれはこのツールを使ってコンデンサや抵抗だけでなく、レーザやLEDなどの光デバイスもいっしょにデバイスあるいはシステムにアセンブリすることを考えている」。
 研究者が光ピンセットを使うのは、光操作アプローチが一度に数千のトラップを形成でき、膨大なパラレルアセンブリが可能になるからである。ピンセットは、光を受けると電気伝導性が変化するシリコン層を使うことで形成される。光の点を受ける領域では、非均一な電界が形成される。これは、シリコン上の液体層の粒子、ビーズと相互作用し、光の点を動かすことで粒子は精密に操作できる。光の点のパターンを作ることで多数の粒子を同時に動かすことができる。
 「われわれの方法を使い、半田ビーズをナノメートルから約150 µmの範囲で動かすことができる。150 µmを超える物体を動かすこともできるが、物体のサイズが大きくなるにつれて摩擦力も増すので、かなり難しくなる」とZhangは説明している。
 光ピンセットを使って40µm径のパターン、市販の半田ビーズをアセンブリした後、研究チームは光ピンセットデバイスの液体を凍結し、次に周囲の圧力を減らして凍結した液体を固体から気体に換えた。凍結-乾燥アプローチにより、アセンブリした半田ビーズは、液体が除去された後に固定された場所に残った。研究チームによると、どんな光トラップで使われる液体の除去にもこれは利用可能である。音響波で形成されたトラップでも同様である。
 半田ビーズを多様なラインにアセンブリするだけでなく、研究チームは複数のビーズのパラレルアセンブリも実証し、電気接続形成にビーズを用いた。半田ビーズは強力な誘電力を示している。すなわち、半田ビーズ正確に素早く動かすことができ、非常に効率的な構造アセンブリが可能であることを示している。