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生体分子と細胞の光ベース分類で迅速個別治療選択

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November, 15, 2017, Aachen--血中を循環する生体分子と細胞には診断情報がある、その分析は非常に効果的であり、個別治療を可能にする。この情報を取り出すためにフラウンホーファーILTの研究チームはマイクロチップベースのデバイスを開発した。「AnaLighter」は、臨床的に関連がある血中の生体分子や細胞を分析し分類し、さらに光でテストする。その結果、医師は、例えば腫瘍や心臓血管疾患の早期診断ができ、極めて効率的に患者固有の治療を始めることができる。
 AnaLighterは、細胞や生体分子を分類するためのコンパクトな診断デバイス。その技術的核心は、光学的に切り替え可能なマイクロ流体チップをベースにしている。その光センサやスイッチは、光ファイバでチップに接続されている。“Microchip Based Fluorescence Activated Cell Sorter”, μFACSの機能は以下の通りである。
 蛍光によって分析される生体分子や細胞をマイクロ流体チャネルでガイドし、光計測サイトで10µmの横断面に流体力学的に焦点を合わせる。光ファイバからのレーザ光がマイクロ流体チャネル内の被検体を刺激して蛍光を発光させる。次に、マイクロオプティクスが、ファイバから出るレーザ光をマイクロ流体チャネルに集光し、そこで生成された蛍光を収集して、それを光ファイバを通してフォトディテクタに送る。ファイバオプティック設計により、導入スペースの大幅な節約になり、μFACSは、以前の最先端の機器に比べて堅牢になっている。AnaLighter技術は、24/7動作の自動診断アプリケーションに最適である。
 さらに、ファイバスプリッタ技術によって、AnaLighter技術はレーザビームから複数の光学励起チャネルを経済的に生成できる。μFACSの優位性は、フラウンホーファーILTのDr. Achim Lenenbachによると、「特殊アプリケーション向けに設計された特注ソリューションを患者に提供する能力にある」。

マルチスペクトルディテクション
 アプリケーションにしたがって、研究者はAnaLighter技術を個別に適用することができる。標準のファイバインタフェースにより、波長は交換され、調整を加えることなしに特殊な計測作業に簡単に適用できる。ファイバ内で多波長が重ね合わされ、マルチスペクトル計測に利用できる。現在、16の検出チャネルを持つシステムが、異なる6つの励起波長を使って利用可能になっている。このことは、同時に16の異なる種類を検出できることを意味する。とは言え、検出チャネル数には原理的に限界はなく、必要なら拡張できる。
 AnaLighter技術の特徴は、光流体ソート機能である。これは、液体の粘性が赤外照射によって熱的に影響されることに基づいている。分岐に先だって液体を加熱することによって、システムが分岐前に検出された被検体と同調して液体の流れを曲げ、分離する。こうして生体分子あるいは細胞が分類され、さらなる検査のために、流体チップ上のサンプルコンテナに蓄積される。ブランチは連続的に整理されているので、システムは多様な種類を分離するための複雑なソート作業を解決できる。

マルチ診断、一度の分析で多くの病気マーカーを検出
 AnaLighterのスペクトル的に分離された検出チャネルは、血中の異なるマーカー分子を同時検出できる。そのような多重診断では、血液サンプルからのこれらのマーカー分子は、特別に混合マイクロ粒子による制約を受けている。各粒子の種類は検出される一つの分子種類と正確に結びついている。結合マーカー分子の検出は、特徴のある蛍光ラベルによってエンコードされ、その信号は16の検出チャネルの一つによって計測される。そのようなマルチ診断は、1回の計測で最大16の異なる病気マーカーが検出できる。年の定期検査で、一滴の血液検査中に医師は多数の可能性のある病気を検出できる。これは、広範囲の疾患、例えば心臓血管疾患を防ぐことが目的である。

腫瘍の早期検出
従来のFACSシステムに対して、フラウンホーファーILTのμFACS技術は水溶液に加えて、油中水乳剤も処理できる。数µmサイズの水滴をキャリア媒体としての油性液体の流体チャネルを通す。化学あるいはバイオテクノロジーのスクリーニングアプリケーションに、水滴は密閉反応量として使用できる。ソート機能により、スクリーニング中に他のものから適切な候補を選び出すことができる。これは、関連する遺伝子配列、例えば遺伝子操作された変種を捨てるためである。
(詳細は、www.ilt.fraunhofer.de)