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グラフェンに代わるポリマ被覆ナノシート

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March, 15, 2017, Munich--ミュンヘン工科大学(TUM)の研究チームは、シリコンナノシートと、UV耐性があり加工容易なポリマを組み合わせた複合材料を初めて作製した。これにより、フレキシブルディスプレイやフォトセンサなどの産業アプリケーションに向けて大きく前進する。
 炭素と同様、シリコンはわずか1原子厚の2Dネットワークを形成する。グラフェンのように、この層は並外れた光電気特性を持つ。シリコンナノシートは、ナノエレクトロニクス、例えばフレキシブルディスプレイ、電界効果トランジスタ、フォトディテクタなどのアプリケーションの可能性がある。リチウムイオン蓄積ができるので、再充電可能なリチウムバッテリのアノード材料としても検討されている。
 シリコンナノシートの問題に点についてTUMのマクロ分子化学WACKERチェア、Tobias Helbich氏は「ナノシート自体は非常に壊れやすく、UV光に晒されると直ぐに分解するので、これまではそのアプリケーションは著しく限られていた」とコメントしている。
 研究チームは初めて、シリコンナノシートをポリマに埋め込むことに成功し、ナノシートの崩壊を防いだ。同時にナノシートは、酸化からも保護されている。これは、初のシリコンナノシートベースのナノ複合材料である。Tobias Helbichは、「ナノ複合材料は、その複合材料の両方のプラスの特性を統合している点で特別である。ポリママトリクスは、UV領域の光を吸収してナノシートを安定化させ、材料にポリマの特性を付与する。すわち、同時にナノシートの優れたオプトエレクトロニック特性を維持している」と語っている。

 柔軟性と外部からの影響に対する耐久性により新開発の材料は、工業加工では標準的なポリマ技術で処理できる。このため実用的なアプリケーションは手の届く範囲にある。
 この複合材料は特にナノエレクトロニクスに適している。「古典的」な回路やトランジスタなどの電子回路が100nm以下のスケールで実装されるようになる。これは、全く新しい技術の実現であり、例えばコンピュータプロセッサの加速化が実現する。
(詳細は、www.tum.de)