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NASA、ASU設計の熱放射分光計搭載のミッションを承認

January, 17, 2017, San Diego--NASAは、小惑星探査のミッションを承認した。小惑星は、太陽系の最初期の歴史について詳細を明らかにする、とアリゾナ州立大学(ASU)の研究者を含む研究者は期待している。
 Lucyミッションは、ASUが設計・開発した熱放射分光計を搭載することになっている。この分光計は、宇宙船が訪れる各小惑星の表面温度を計測する。
 NASAは、ASUがリードするミッションを金属小惑星にも展開する。
 両方のプロジェクトは、NASAのDiscovery Programにより承認されている。これは、コスト制限がある太陽系への一連の探査ミッションである。
 Lucyミッションは、2021年の発射を予定している。拡張ミッションの潜在的な目標は、小惑星52246 Donaldjohanson。
 Lucyミッションの目標は、これまでに至近距離で調べたことのない小惑星。これらの小惑星は、木星と同じ距離で太陽を周る。地球よりも約5倍太陽から離れており、木星と同じ約12年で周回する。軌道ダイナミクスの偶然により、それらは2つの群れになっている、1つは太陽周回の木星に先行、もう1つは後行である。
 これらの小惑星の最初のものは1906年に初めて発見され、ギリシャのホメロスの叙事詩『イリアド』の戦士アキレスと名付けられた。
 同じ軌道にさらに多くの小惑星が発見されると、ホメロスやトロイアの戦士にちなんで名づけられた。ギリシャ名の小惑星は木星の前方に、トロイア名の小惑星は木星の後方の軌道にある。全体で約6200の小惑星が分かっている。
 ミッションは、20274年にトロイアのグループに到着し、2033年までに6つの小惑星を訪れる。
 木星のトロイア小惑星の軌道は太陽から遠く離れているので、その表面はすべて非常に冷たい。ミッションの役割は、Lucy宇宙船が訪れる個々の小惑星の全てを非常に正確に温度測定することである。
「1日のローカルタイムで温度がどのように変化するかをマッピングすることで、今まで知られていなかったこれらの物体の表面特性をマップすることができる」とASUの地球と宇宙探査学部、Philip Christensenはコメントしている。
 これは、惑星科学者が惑星の歴史を解読し、それらが太陽系の初期からどのように変化してきたかを読み解くために役立つ。