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フェムト秒X線光電子回折法により強レーザ電場中の分子の構造を決定

December, 13, 2016, 東京--高エネルギー加速器研究機構(KEK)、東京大学、立命館大学、千葉大学、京都大学、量子科学技術研究開発機構(QST)、理化学研究所(理研)、及び高輝度光科学研究センター(JASRI)の共同研究グループは、X線自由電子レーザ(XFEL)施設「SACLA」を用いたフェムト秒X線光電子回折法により、赤外パルス強レーザ電場中のヨウ素分子の構造を決定することに成功した。
 これまで、光励起によりピコ秒~フェムト秒の時間領域で物質の構造変化を起こす超高速光化学反応を光電子回折法により可視化した研究例は存在しない。研究グループは、ナノ秒の赤外パルスYAGレーザ電場で向きを揃えた気相のヨウ素分子にフェムト秒のXFELパルスを照射して、X線光電子回折像を測定した。その結果、YAGレーザ電場中のヨウ素分子の原子間距離は、レーザ電場により結合が弱くなるために平衡構造のそれよりも10%伸びていることを発見した。
 今回は赤外パルスYAGレーザを用いたが、光化学反応を誘起するポンプ用の短パルスレーザを導入することで、超高速光化学反応を可視化できる可能性がある。この成果により、「分子ムービー」の実現へ大きく前進した。
 成果は、『Scientific Reports』の12月9日号に掲載された。
(詳細は、www.kek.jp)