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アト秒しか続かない光と物質の相互作用を観察

June, 27, 2016, Garching--マックスプランク(Max Planck Institute of Quantum Optics)など、ドイツの研究チームは、強いレーザパルスを金(gold)でできた微小なナノワイヤに送り込んだ。超短レーザパルスが金属の自由電子の振動を励起し、金属表面に電磁「近接場」が生ずる。近接場は、励起レーザ場に対して数100アト秒のシフトで振動した。このシフトは、アト秒光パルスを用いて計測し、続いて研究チームは光パルスをナノワイヤに送り込んだ。
 光の影響下での近接場の振る舞い方は、ルートヴィッヒマクシミリアン大学(Ludwig-Maximilians-Universität)とマックスプランク量子光学研究所、およびフリードリッヒアレグザンダ大学(Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg)の国際物理学チームが研究した。
 研究チームは、強い赤外レーザパルスを金のナノワイヤに送り込んだ。レーザパルスは、光場のわずか数振動で構成されるほどに短い。光がナノワイヤを照射すると、金原子の周りの電子伝導の集団振動を起こした。このような電子移動により、近接場はワイヤ表面に形成された。
 物理学チームが知りたかったことは、光場に対する近接場のタイミング。そのために、わずか数100アト秒の極めて短時間幅の第2光パルスを送り込んだ。第2のパルスは、ナノワイヤから個々の電子を放出させ、これらの電子が表面に到着したとき、電子は近接場によって加速され検出される。電子の分析によって、近接場が、入射光に対して約250アト秒のタイムシフトで振動していることが分かった。また、電子はその振動の先頭にあった。言い換えると、近接場振動は、光場の振動よりも早く、最大振幅250アト秒に達していた。
 この実験は、ナノオプティクスと将来の光駆動エレクトロニクスの関心事である、金属における光と物質の相互作用の、より複雑な研究に道を開くものである。そのような電子は、光の周波数で動作する。光は、1秒にペタヘルツ周波数、現在のエレクトロニクスの約100万倍高速に振動する。データ処理の究極的な限界が達成可能になる。