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アーカンソー大学ブラックフォスファの光学アプリケーションを研究

June, 24, 2016--アーカンソー大学物理学者は全米科学財団(NSF)から466,954ドルを受け取り、光ファイバ通信利用に向けた超薄材料ブラックフォスファの研究を行う。
 原子の単層まで薄くできるブラックフォスファ、超薄半導体は潜在的にオプトエレクトロニクスデバイスの能力がある。現在のオプトエレクトロニクスデバイスには、太陽電池、発光ダイオード(LEDs)などがある。
 プロジェクトの主席研究者、物理学准教授、Hugh Churchillによると、ブラックフォスファには薄膜エレクトロニクスから赤外オプトエレクトロニクスまでのアプリケーションに大きな潜在力がある。
 研究では、新しい種類のオプトエレクトロニクスデバイス、電気が光を制御できる光スイッチの長期潜在力を明らかにする予定。そのようなスイッチは、現行技術と比べると小型、高速、よりエネルギー効率が優れていると考えられる。
 研究チームは、ブラックフォスファのエキシトンの振る舞いをモデル化し観察する。半導体が光を吸収するとき、電子のエネルギーレベルが上昇し、後にホールが残る。この電子とホールは結合してエキシトンを形成する。
 シリコンなどの従来の半導体材料では、エキシトンは極低温、絶対零度よりわずかに数℃上で形成され、ほとんど瞬間的に消えてしまう。ブラックフォスファでは遥かに高い温度で形成される。
 「このエキシトンは、室温でも異常に高安定である」とChurchillは言う。「ブラックフォスファでのエキシトンの形成と安定性は、高温でのエキシトンの振舞いの観察だけでなく、それが消える前にそれを操作する可能性に道を開くものである」と同氏はコメントしている。