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GW研究チーム、新薬開発促進に光遺伝学を利用

June, 9, 2016, Washington--ジョージワシントン(GW)大学の研究チームは、見込みのある新薬が心臓不整脈を起こすかどうかを、光を利用して細胞をコントロールする技術、光遺伝学を使って予測を速める方法を開発した。
 研究チームは、心臓応答細胞を鼓動させ、その反応を光学的に計測するために光を使った。これにより、研究者は薬剤テストプロセスを自動化し、潜在的に危険な薬剤の排除を速くすることができる。
 この新システムは、30000の光応答細胞を10分足らずでテストできる。既存の方法では数年かかる。
 その技術は、米国食品医薬品局(FDA)のテスト要件に適合させ、薬剤の安全性を確実にするように研究者が行う元来手作業のプロセスを合理化する。
 GWの生体医療工学教授、Emilia Entchevaは、「重要なことは、幹細胞技術とわれわれの新方法を結び付け、患者自身の血液細胞を使ってできることを示している点である。新薬開発の最大の課題の1つは、心毒性を起こすことなく、確実に問題に対処できるようにテストすることである。この技術は正にそれが確実に行えるようにするものである」とコメントしている。
 光遺伝学は10年前から神経科学で使われてきたが、心臓研究ではこの技術は比較的新しい。
 論文、“OptoDyCE as an Automated System for High-Throughput All-Optical Dynamic Cardiac Electrophysiology,”「全光動的心臓電気生理学のための自動化システムとしのOptoDyCE」は、Nature Communicationsに掲載されている。
 薬剤がFDAに承認されるには、それが心臓や身体の他の個所にに危険をもたらさないことを確実にするために入念に検査されなければならない。
 テストの初期段階では、細胞を薬剤でテストして反応の仕方を見る。従来、ほとんどの信頼できる方法は、プローブを直接細胞に挿入することで、手動的に反応を計測するものである。新しい高スループット技術は、この作業を高速化する。しかし、これまでのところ、心臓細胞で機能するそのような高スループットシステムは利用できなかった。
 「光刺激と光記録の利点は、サンプルに接触することなく何百万の細胞を動的にコントロールする方法を提供することである」と論文の筆頭著者、Aleks Klimasは説明している。
 薬剤発見分野での利用のほかにその方法は、幹細胞が適切に心臓細胞に成長したことを確認するためにも使える。新技術は、このような新しい心臓細胞の品質改善、病院における発育促進にも役立つ。
 この技術は、薬品会社が薬剤開発プロセス促進のために採用する可能性がある。