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3D LiDAR開発で 米国ルモーティブ社との協業を推進

June, 5, 2023, 大阪--北陽電機株式会社は、独自のソリッドステートスキャン技術を持つ米国のスタートアップ企業ルモーティブ社(Lumotive)と、産業用アプリケーションでの使用を狙った次世代の高度な3D LiDARの商品化に向けて、共同開発を進めている。

北陽電機は2004年に国産では初めてサービスロボットの環境認識のための革新的な超小型測域センサ(LiDAR)を開発し
搬送機器をはじめ様々な市場にも利用が拡大し、独創的な機械的、光学的設計は20年近くにわたって市場で成功を収めてきた。

ルモーティブ社は、液晶偏向特性を利用し、駆動部分(メカ)を一切使用せずに、レーザビームの照射方向を変えることが出来る、独自のビームステアリング技術LCM(Light Control Metasurface)チップの開発に成功し、量産可能な生産技術によりモジュールとして供給を開始してい.る。また、LiDARモジュールのリファレンスデザインも提供しており、顧客の市場投入を促進している。

今回、ルモーティブ社との協業により、ルモーティブ社のLCM技術を使用した3D LiDARを共同で開発し、北陽電機のLiDAR製品設計技術を融合することで、市販向け製品として量産化を行う。
この製品により、従来のメカ方式のスキャン技術では実現できなかった革新的なアプリケーションを実現するとともに、今後、LiDARの利用拡大が見込まれるAGV/AMR、サービスロボット等のアプリケーションを中心とした事業拡大を狙っていく。

この共同開発による新型3D LiDAR(測域センサ)は、量産型製品としては2024年1月より販売を開始する見込みであるが、そのプロトタイプ(製品名:YLM-X001)として、2023年7月より供給を開始する。主な仕様は以下の通り。

検出距離: 0.1 m ~ 10 m(反射率10%)
視野角(FoV): 120°(H) x90°(V) ※
※V(垂直)方向の視野角(FoV)はソフトにより変更可能。
距離精度: 距離x0.5%
解像度: 最大VGA(640x480) (デフォルトはQVGA)
角度分解能: 最大0.188°(デフォルトは0.375°)
フレームレート: 10 Hz以上
サイズ: 119mm(W) x 85mm(D) x 79mm(H) (プロトタイプ 製品YLM-X001の場合)