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近赤外光イメージングシステム「LuminousQuester NI」を発売

April, 25, 2022, 京都--島津製作所は、近赤外光イメージングシステム「LuminousQuester NIを発売した。製品は、近赤外光と可視光を同時撮影可能なカメラと解析用ソフトウェアで構成された、非臨床研究用途のシステム。使用環境を選ばない自由度の高いカメラと、ユーザビリティの高いソフトウェアを合わせて提供することにより創薬研究を支援する。

研究機関や大学病院、製薬業界での蛍光色素を用いた創薬研究では、「体内での薬の分布とその経時的変化の検証」などの用途で、近赤外光イメージング技術が必要とされている。光に反応する蛍光色素を用いた試薬(蛍光試薬)をマウスなどの検体に投与し特殊な光を照射すると、蛍光試薬が反応を起こす。その蛍光反応を画像化して検体内での薬の分布状態などを観察する。従来は、「撮影中に検体の処置が出来ない」「小型の検体しか撮影できない」「実験中に薬の挙動を動画撮影できない」といった問題があり、これらを解決できる自由度の高いイメージングシステムが求められていた。

新製品は、室内照明の影響を受けにくい近赤外光を利用するため、幅広い実験環境で撮影可能。検体を作業台に載せたまま撮影・計測でき、試薬の注入量や光の照射量などの条件を変更しながらハンズフリーで薬の挙動を観察することができる。また、カメラ位置は自由に設定が可能で、小型(マウス)から中型(ブタなど)までの検体サイズに対応。解析ソフトウェア上では、近赤外蛍光画像、可視画像を重ね合わせて表示でき近赤外蛍光反応強度グラフも同一画面上にリアルタイム表示可能。観察対象の薬の分布状態を簡単に撮影・計測できる。

島津は従来より近赤外光イメージング技術を有しており、近赤外光カメラシステム「LIGHTVISION」を発売してきた。「LIGHTVISION」に用いたイメージング技術を発展させ、がん光免疫療法への取り組みも進めてきた。2003年以来、米国国立がん研究所 小林久隆主任研究員との共同研究や、国立がん研究センター東病院における共同研究等に取り組んでいる。新製品は、このような技術を利用して開発したものである。
(詳細は、https://www.shimadzu.co.jp)