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ニース国際空港向け晴天時風観測用「空港気象Doppler lidar」を受注

July, 19, 2018, 東京--三菱電機は、フランス気象局からニース・コート・ダジュール国際空港(ニース国際空港)向け晴天時風観測用「空港気象ドップラーライダー(DIABREZZATM(ダイヤブレッツァ) Aシリーズ)」を受注した。欧州での受注は三菱として初めて。三菱電機は、今後、欧州を含む海外での事業展開を強化し、「空港気象ドップラーライダー」を含む気象レーダー・ライダー事業全体で2020年度にグローバル売上高25億円を目指している。

「空港気象ドップラーライダー」の特長
 航空機の離着陸時に乱気流による事故防止のために空港周辺の風速や風向きを測定する必要があるが、従来の電波を用いるレーダー装置(空港気象ドップラーレーダー)では雨滴や雲のない晴天時は測定ができなかった。今回受注した「空港気象ドップラーライダー」は、単一周波数のパルスレーザを用いて大気中のちりや微粒子の動きを捉えることで、晴天時でも風速や風向きをリアルタイムに測定できる。また、高出力光アンプの搭載により、20km以上の風計測を実現するとともに、ICAO推奨要件に基づいた観測距離を十分に満たしている。

ICAO: International Civil Aviation Organization(国際民間航空機関)
国際民間航空に関する原則と技術を開発・制定し、その健全な発達を目的とする国際連合経済社会理事会の専門機関

受注の背景と狙い
 従来は雨天時の乱気流検出用に「空港気象ドップラーレーダー」が空港に設置されていたが、近年は雨天時だけではなく晴天時における対策が求められており、ドップラーレーダーとドップラーライダーを組み合わせた活用が大規模な空港を中心に検討されている。
 三菱電機は、2015年に晴天時風観測用の「空港気象ドップラーライダー」の納入を開始し、現在は東京国際空港(羽田)、成田国際空港、香港国際空港(中国)で計5台が運用されている。2018年度に、北京大興国際空港(中国)、アンタルヤ国際空港(トルコ)へ納入予定。
(詳細は、http://www.mitsubishielectric.co.jp/index.html)