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VR/AR出荷、2023年に745万台、2025年までには急回復

May, 31, 2023, Taipei--TrendForceは、2023年ARとVRデバイス出荷は世界的に落ち込むと予想しており、前年比18.2%減、総出荷数は約745万ユニットの見込である。
VRデバイスが、この落ち込みの大半を担っている、これは予想出荷が667万ユニット付近を低迷しているためである。この下降は、主に新規発売ハイエンドデバイスの販売が予想を下回ったことが原因。結果的にメーカーは、その販売戦略を変え、重点をよりコスト効果のよい製品に移している。逆に、ARデバイスの出荷は、安定すると予想されており、出荷数は78万ユニットを超える見込である。Appleの最新製品が、ある程度の需要を刺激するが、これらの高価格は、市場成長促進には引き続き大きな障害となる。

差し迫るVR分野の出荷下降を調べると、2つの主因が浮上する。まず、ブランドが、その上位製品の販売に関してあまりに楽観的だった可能性がある。これらの高級品は、先進的ハードウエアとソフトウエアという強化された特徴重視であるが、コンシューマは、関連する高コストを負担する気がない。代わりに、今年は、もっと金のかからないモデルに引き寄せられているようである。第2に、魅力は不十分だが、コスト効果の優れた新モデルが、この下降を悪化させている。Meta Quest 2は、引き続き現状を維持している。今年の市場をリードするVR製品、Meta Quest 3の発売が、2024年に先延ばしになったからである。

対照的にARデバイスは、2020~2021年に出荷が著しく増加した、これはリモート通信ソリューション向けにパンデミックに押された需要が刺激したためである。しかし、パンデミック効果が衰え始めて、この成長軌跡は、減速の兆しを見せている。Appleが、2023年に新製品を発売すると予想されているが、このリリースは、主に開発者をターゲットにしており、仕様、機能、それに最も重要な点は、コストのエスカレーションをともなう。この要因は、予想される生産上のハードルと相俟って、今年は、大部分の販売は、予約注文に限定されそうである。推定出荷は、10万ユニットに及ばない見込である、総生産量は、最大30万ユニット程度。

TrendForceは、VRとARデバイス市場は、2023-2025年に一定の限界に直面すると推測している。手頃な価格のVRデバイスは、主流コンシューマの興味をそそるが、最小限の収益見通しにより、メーカーは、近い将来、VR市場への大規模投資を控える可能性がある。ARデバイスと対応するアプリケーションへのシフトが、起こりそうである。とは言え、ARデバイス市場の拡大は、コンシューマアプリケーションのさらなる普及にかかってい。したがって、TrendForceは、VRおよびAR市場の大幅な拡大、出荷が年40%程度の増加となる可能性は、2025年までは実現しそうにないと見ている。