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産総研、「プラットフォームフォトニクス研究センター」を新たに設立

October, 5, 2020, つくば--産業技術総合研究所(産総研)は、2020年10月1日に新たな研究推進組織「プラットフォームフォトニクス研究センター」【研究センター長 並木 周】を設立した。

わが国の重要戦略として掲げられる「Society 5.0」の実現に向け、ビッグデータを高速、高効率に処理するコンピューティング技術や、Beyond 5G、6Gなどに代表される膨大で多様な情報の高速通信を可能とする技術の創出が急務となっている。しかし、半世紀以上にわたり微細化による半導体デバイスの性能向上を実現してきたムーアの法則が終焉に近づき、従来技術の延長では情報処理・通信デバイスの性能向上が困難な状況となっている。そのようななか、近年、クラウドからエッジにわたるシステム全体の最適化による性能向上を目指し、コンピューティングとネットワークをフォトニクスにより融合する技術の開発が期待されている。新設の研究センターは、広帯域・低遅延・省電力・高セキュリティーを同時に実現するフォトニクスとシステム最適制御技術を活かして、計算チップ間から広域、モバイル領域にまでわたる多様なネットワークを10 Tbit/s級まで低消費電力でシームレスに仮想化し、コンピューティングがこれを自在に操るプラットフォームフォトニクス技術の開発を推進する。

また、これまで産総研は、独自に開発してきた世界最高水準のシリコンフォトニクス技術を基に、世界で最も低損失のシリコン光導波路、世界最大規模のシリコンフォトニクススイッチ、高効率高速変調器などさまざまな光デバイスを実現してきた。このシリコンフォトニクス技術を活用して企業・大学などが光デバイスを試作できる研究開発試作体制をTIA推進センターのスーパークリーンルーム産学官連携研究棟(SCR)に整備し、技術の橋渡しを推進する。

(詳細は、https://www.aist.go.jp)