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フォトニック集積回路市場、2022年までに27.5%成長

August, 14, 2017, Wellesley--BCC Researchのレポートによると、フォトニック集積回路(PIC)の画期的なオールオプティカルネットワークが、将来の強力で、より経済的、一段と柔軟性に富んだ通信、センシング、バイオフォトニック、光信号処理システムを期待させる。これらの新しい回路は、光通信世界市場を26.5%成長させ、2022年には市場規模を14億ドルに押し上げる見込みである。
 高い初期コストが課題ではあるが、シリコンフォトニクスのアプリケーションは日々増加している。これらは一般にモバイル機器や無線に見られるが、いずれハイエンドRFやセンシングにもみられるようになる、とBCCの「シリコンフォトニクス、技術と世界市場」レポートは予測している。
 シリコンフォトニクスは、レーザ光を使ってコンピュータチップ間でデータを転送する、いわゆる「光の速度でコンピューティング」である。光は、電気の半導体よりも多くのデータを運び、高速に通信する。
「コンピュテーションや通信目的では従来のシリコンアプローチは、行き詰り始めている、もっと良いものを求める満たされない要求がある。それはシリコンフォトニクスであると考える人が多い」とレポートの著者、Sinha G. Gauravは指摘している。
 PIC世界市場は、2022年には18億ドルに達する、これは27.5%成長である。新しい技術に対する要求は高速データ転送要求が原動力、これには急速な産業化、ラストマイル接続、リアルタイムデータ利用効率の改善が含まれる。新開発のレーザ変調器は、一秒に400億ビットのレートで光データをエンコードできる。
 PICに対する要求、特にスマート機器用途は、今後数年、APACとUSで大きく増加する見込みである。これらの地域では規制の変化が中小企業の拡大を後押しする。

調査のハイライト
・USにおける低コスト労働の欠如が、PIC製造を考えている中小規模の企業の後退の主因。
・PICで主流のコンポーネントはレーザ、世界市場シェアは約26.5%。レーザに使用される第1の原材料はInPで、2022年の販売は3億6600万ドルと見込まれている。これは2017年から25%増である。
・PICの価格は、今後5年で下降しそうである、これはインドや中国との競争が主因。
・光通信アプリケーションにおけるPICのグローバル市場は、APAC地域が牽引し、市場は推定で2022年に4億2600万ドル、2017年比で41.2%成長。北米の市場シェアは、同期間に22.6%に増加する見込み。これにより、ヨーロッパの市場シェアを上回る。ヨーロッパは、18.8%成長で2億8400万ドルとなる見込み。
・PICの投資回収率(ROI)は、判断が難しい。その技術は十分に開発されておらず、製造には熟練労働者を必要とするからである。