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VerLASE、新しいII-VI材料で米国特許を取得

October, 20, 2014, Vermont--バーレーズ(VerLASE Technologies)によると、米国特許局が半導体構造を成長するための特定2D材料使用に関するUSPatent No.8859412を公表した。この材料は緑から赤までの光を放出でき、今日照明に使われているLEDやレーザダイオードの主要な技術的問題を回避できる。
 現在、ほとんどの可視光の主要な発光技術は窒化ガリウム(GaN)ベースか、その異種となっているが、これらの材料は本来的に青か紫の光しか生成しない。真の緑色、黄色、赤色あるいはそれらの混合で白色を得るには、直接放出される色を様々な蛍光物質の助け(QDも含まれる)を借りて変換しなければならない。長波長へのそのようなダウンコンバートでは、効率の低下、熱効果の増大という結果になる。従来の蛍光物質は温度に敏感に反応して、カラーシフト、輝度の劣化、寿命短縮、その他の問題の原因となる。さらに、発光の広い帯域にわたり色は最適以下、不完全な彩度、さらに製造工程におけるバラツキは大きい。
 VerLASEは、その代わりに、II-VI材料に取り組んできた。皮肉なことにこれは、GaNが注目を浴びる前に精力的に研究されていた周知の発光体である。II-VI材料は、GaNではできない可視光領域の色を直接発光できるので、業界の悪評高い「緑/黄」ギャップを効率的に埋めることができる。材料は、蛍光物質あるいは可視光強化膜に使用されている今日の多くのQDで一般的に用いられている同じ材料である。過去のII-VI材料の問題は、成長方法、成長における結晶相、つまり閃亜鉛鉱相に起因する広範な材料欠陥から来る短命。公表された特許は、テンプレートとして特定の層状2D材料を用いてウルツ鉱相を実現するのが、現在に至るまでは、非常に難しいとされていた材料の成長法を明らかにしている。ウルツ鉱型相は、閃亜鉛鉱と比べる遙かにロバストであり、欠陥生成に対する耐性が高いので、これらの材料の半導体量子井戸をベースにして実用的な発光デバイスの実現が可能になる。