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ドレスデン工科大学、高輝度、長寿命OLEDsに新しいエミッタ材料開発

October, 31, 2022, Dresden--ドレスデン工科大学(TU Dresden)の研究者は、高輝度、長寿命OLEDsのための新しいリン光性、プラチナベース発光複合体の合成に成功した。研究成果は、”Chemistry – A European Journal”に発表された。

柔軟なアプリケーション、比較的低い製造コストのため、有機発光ダイオード(OLEDs)は、ますまエレクトロニクス市場を獲得しつつある。例えば携帯電話ディスプレイ、TVスクリーン。しかし、従来(無機)のLEDと比べるとOLEDsはまだ後れをとっている、特に寿命と発光効率に関してである。

TU Dresden物理有機化学教授、Thomas Strassnerとチームは、OLEDエミッタの材料、その技術の中心である材料を研究している。狙いは、耐久性と発光の向上である。「OLEDsの青色エミッタとして光物性特性と適合性に関して、われわれは有機金属複合体を合成、研究している。ここで最も重要な目標の一つは、完全なるリン光性エミッタシステム。われわれの主要な関心が、短い減衰時間の青色発光化合物たからである。われわれは、近年、優れたリン光物性特性のリン光性イリジウムとプラチナ化合物を合成し、特許を取得することができた」。

現在、チームは、一連のリン光バイメタルプラチナ(II)複合体の合成に成功した。これは、高い発光効率と寿命が印象的である。90%までの量子効率、約2µsの発光時間により、その新しいクラスの材料は、OLED技術の効率を大幅に高める見込がある。OLED製品のアプリケーションを拡大する可能性がある。

Thomas Straßnerは、「われわれは、不活性ガス下でその複合体を合成し、さまざまな技術を使って、それらの特性を評価した。また、2つのX線構造を使用して構造的証拠を示すことができた」と説明している。さらに同氏は、「われわれの現在の研究では、ホウ酸塩配位子、もう1つの有望な発光材料で複合体のさらなる開発に焦点をあてている」と続けている。
(詳細は、https://tu-dresden.de)