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東北大学、窒化ガリウムの発光を阻害する原因を突き詰める

October, 2, 2020, 仙台--東北大学多元物質科学研究所 小島 一信 准教授、秩父 重英 教授は、浜松ホトニクス株式会社の池村賢一郎氏と協力し、全方位フォトルミネセンス(ODPL)法を用いて、極低温下における窒化ガリウム結晶の絶対発光効率計測に成功した。
 照明や通信、太陽光発電などの分野においては、電気エネルギーと光エネルギーとを相互に変換する発光ダイオード(LED)や半導体レーザ、太陽電池などが活用されている。これら半導体デバイスは、ウェハと呼ばれる結晶基板上に作られるため、デバイスの性能はウェハの構成材料となる結晶の品質に強く左右される。なかでも窒化ガリウム(GaN)は、高性能な電子デバイスや光デバイスの製造に適する省エネ材料の一つとして注目されている。
 
研究は、従来手法では測定できなかった極低温下における発光効率の絶対測定を可能とし、GaNの発光効率を低下させる要因を明らかにするものである。

研究成果は応用物理学会と日本物理学会との協同内部組織である物理系学術誌刊行センター (PCPAP)の科学誌Applied Physics Express誌にて9月11日にオンライン公開された。
(詳細は、http://www.tohoku.ac.jp/)