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NRL、オプトエレクトロニクスデバイスの効率向上法を開発

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April, 17, 2019, Washington--米国海軍研究所(NRL)の研究チームは、次世代光学材料の欠陥をパッシベートする新しい方法を発見した。これにより光品質が向上し、LEDsや他の光素子の微小化が可能になる。
 「化学的視点から、レーザ光と水分子を使い新しい光触媒反応を発見した、これは斬新ですばらしい。一般的見地から、この成果は、エレクトロニクス、電子触媒、メモリ、量子コンピューティング応用など、様々なアプリケーションで、高品質で、光学的に活性な、原子厚材料の統合を可能にする」と論文の筆頭著者、Saujan Sivaram, Ph.D.は話している。
 NRL研究チームは、用途の広いレーザ処理技術を開発した。これは単分子層二硫化モリブデン(MoS2)など、直接遷移半導体の光学特性を高空間分解能で大幅に改善することができる。そのプロセスは、レーザビームによる「描き込み」エリアで、材料の発光効率を100倍高める。
 Sivaramによると、MoS2のような遷移金属二カルコゲン化物(TMDs)の原子厚層は、高い光吸収と直接バンドギャップにより、フレキシブルデバイス、太陽電池、オプトエレクトロニックセンサには有望なコンポーネントである。
 「これらの半導体材料は、重量や柔軟性が必要なアプリケーションでは特に有利である。残念ながら、その光学特性は、非常に変化しやすく、非均一であることから、そのTMD材料の光学特性を改善し、制御して信頼性がある高効率デバイスを実現することが極めて重要である」と同氏は言う。
Sivaramは、「欠陥は、これら単層半導体の発光能力に有害となることがある。これらの欠陥は、非放射トラップ状態として機能し、光の代わりに熱を発する。したがって、これらの欠陥を除去するか、パッシベートすることが、高効率オプトエレクトロニックデバイスへの重要ステップとなる」と説明している。
 伝統的なLEDでは、デバイスの約90%は、冷却改善のためのヒートシンクである。欠陥を低減することによって、エネルギー消費が少なく、一段と小さなデバイスが可能になり、結果的に分布センサや省電力エレクトロニクスの動作寿命が長くなる。
 研究チームは、エネルギーがTMDのバンドギャップを超えるレーザ光を受ける時にのみ、水分子が、MoS2をパッシベートすることを実証した。結果は、スペクトルシフトのないフォトルミネセンス増加である。
 著しく発光が弱い未処理領域に比べると、処置された領域は強い発光を維持する。このことは、レーザ光が、環境気体分子とMoS2間の化学反応を促進してていることを示唆している。
「これはすばらしい成果である。この研究成果は、オプトエレクトロニックデバイスの成功に重要な、またDODのミッションに関連したTDM材料利用に道を開く」とシニアサイエンティスト、主席研究者、Berend Jonker, Ph.D.はコメントしている。

(詳細は、https://www.nrl.navy.mil)