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シリコンセンサ上の青色OLEDでリン光検出

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February, 15, 2019, Dresden--フラウンホーファー有機エレクトロニクス、電子ビーム&プラズマ技術研究所FEP(Fraunhofer Institute for Organic Electronics, Electron Beam and Plasma Technology FEP)は、長年OLED-on-Siセンサの開発に取り組んでいる。
 研究チームは先頃、微小リン光センサを開発した。これは、マーカーとセンサを非常に小さなチップ面に統合したもので、究極的には低コスト製造が可能である。研究チームは、現在、酸素比モニタリング向けに設計された最初のプロトタイプセンサを2月末で紹介する予定である。
 デジタル化、ますます包括的になるプロセスモニタリング、自動化されたワークフローの中で、またバイオメディカルおよび環境工学でも、センサの選択範囲は、ほぼ限られており、具体的なアプリケーションへの適用が増えている。検出される物質、励起時間や反応時間、感度範囲、接続タイプ、全般的なシステム構成、サービス寿命などの要件にしたがって、パラメータの適切な組合せを見つけなければならない。
 酸素センサだけを考えても、広い温度範囲をカバーできる多くの電流ベースのセンサが市場にあるが、それらは小型化が難しく、一定の測定ポイントに制約されている。リン光センサなどの光学センサは、こうした障害を克服する。それらは扱いが容易で、既存システムへの組込ができるので、代替として人気がある。ほとんどのデバイスの信頼性、干渉の影響を受けにくいこと、メンテナンスが容易であるため、ユーザは直ぐに納得すると考えられる。
 フラウンホーファーFEPは、高集積OLED-on-Si電気光学デバイスの開発と製造で長年の熟達がある。これは、AR/VRグラスの高解像度マイクロディスプレイ実現の標準になっている。また、光学センサソリューション向けの開発も進んでいる。
 光学指紋センサは、ディスプレイと画像センサを双方向OLEDマイクロディスプレイに統合することで、すでに実現している。ディスプレイ機能に加えて、そのディスプレイピクセルは、表面上の指のスマート照射として機能し、その特徴が内蔵フォトダイオードで検出される。
 現在、研究チームは、次の段階に進み、微小化リン光センサを開発した。このセンサでは、変調された青色OLED光により化学マーカーが励起される。マーカーのリン光反応は次に、センサチップ内で直接検出される。マーカーが、計測される物質を確定する。典型的なアプリケーションは、酸素濃度の計測である。
 市販のセンサは小型化に課題がある。OLEDコントロールとセンサフロントエンドは、シリコンチップに集積されており、励起や検出エリアの多様な構成も研究されている。第1段階では、微小リン光センサが開発された。これは、ほぼ親指の爪程度のサイズであり、単一コンポーネントにマーカーとセンサを統合している。構成は、シリコンチップ上に、市販のマーカーと青色OLEDの統合である。
 「現在、そのセンサの設計は酸素レベルの変化を検出することである。この最初のセットアップでコンポーネントの機能評価を達成した。その微小センサチップをガス環境で酸素計測に使用できる。また、そのセンサチップを将来の開発のプラットフォームとして考えている、例えば他の環境条件でさらなるパラメータの計測および導入などである」と有機マイクロエレクトロニックデバイスプロジェクトマネージャ、Dr. Karsten Fehseは説明している。
 現在のセンサは、約4.7×2.2㎜のエリアで青色光を発し、酸素感度のあるマーカーを励起する。励起後、マーカーから発せられた光の減衰時間が環境の酸素濃度のパラメータである。著しく低いリン光信号が、集積シリコンフォトダイオードに記録され、チップで局所的に増幅され、続いて、励起信号に関して位相シフトで評価される。将来的には、チップサイズが大幅に縮小される。目標はチップサイズ全体が<2×2㎜である。  画期的なリン光センサの利点、小型サイズ、シングルチップ上にマーカーとセンサの統合、データの高速かつ精密評価により、研究チームはそのセンサ設計が使えるアプリケーションエリアがさらに拡大すると見ている。  小さな使い捨て培養容器やバイオ反応器における細胞培養のモニタリングと評価は、その技術では興味深いアプリケーション例である。「シングルユースバイオリアクタ」は通常、非常に小さなインストレーションスペースであり、計測システムが接続できるポート数が限られている。将来的に、そのセンサシステムが、マルチパラメータ計測の方向にさらに開発が進むと考えられる。医薬品部門、ブリスタパック、また酸素感度のある薬品の品質評価で、注入プロセス後の液体のモニタリングも考えられる。
(詳細は、https://www.fep.fraunhofer.de)