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MIT、適応型3Dプリンティング技術を開発

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January, 17, 2017, Cambridge--MITの化学チームが開発した新しい3Dプリンティング技術では、物体をプリントした後、戻って新しいポリマを加えることができる。これにより材料の化学組成と機械的特性が変わる。この新しいポリマは光で再活性化できる。また、さらに2つ以上のプリント物体を融合して、より複雑な構造を造ることができる。
 3Dプリンティング、積層造形に使用される最も一般的な技術の1つは光造形法(ステレオリソグラフィ)である。モノマ、プラスチックや他の材料のビルディングブロックの溶液に光を照射することで、ステレオリソグラフィデバイスが固体ポリマを形成し、最終的な形状が形作られる。
 数年前、MIT化学准教授、Jeremiah Johnsonの研究グループは「リビング重合」として知られる技術を利用して適応型3Dプリント構造の作製を始めた。リビング重合は、成長を止め、次に再スタートさせることができる材料を作り出す。
 2013年、研究グループは、UV光刺激を受けた重合タイプを利用して、3Dプリント材料に新たな特徴を付加できることを実証した。物体をプリント後、研究グループは、UV光を使ってあるポイントでポリマを分解し、フリーラジカルという反応性の強い分子を作製。次に、これらのラジカルは物体周辺の溶液からの新たなモノマに結合され、それを元の材料に組み込む。
「利点は、光をオンにしてチェーンが成長し、オフにするとそれが止まることである。原理的に、それは無制限に繰り返すことができ、どんどん成長が続く」とJohnsonは説明している。
 しかし、このアプローチは材料にとって損傷性が高すぎ、制御が難しいことが分かっている。フリーラジカルの反応性が非常に強いからである。
 次の研究では、グループは光で再活性化できるが、少し違った方法を使う新しいポリマを設計した。個々のポリマは、折り畳んだアコーデオンのように動作する化学グループを含んでいる。これらの化学グループ、TTCsは、光でオンにする有機触媒によって活性化できる。触媒にLEDの青色光を照射すると、それはTTCsに新たなモノマを付着させ、それらを広げることができる。これらのモノマは構造全体に均一に組み込まれるので、材料は新たな特性を獲得することになる。
 Johnson氏によると、これがこの論文のブレイクスルーである。「われわれは、マクロ的な材料を扱い、望むとおりにそれを成長させることができる真に生きた方法を獲得した」と同氏は話している。
 ACS Central Scienceの論文では、材料の機械的特性、例えば硬さ、また疎水性を含む化学的特性を変えることができるモノマを組み込むことができることを実証した。また、ある種のモノマを加えることで温度に反応して伸縮できる材料を造れることも実証した。
 研究グループは、このアプローチを利用して、相互に接触する領域に光を照射することで2つの構造を融合する。
 この技術の限界は、有機触媒が無酸素環境を必要とすることである。研究グループは、現在、同様の重合化に触媒作用を及ぼすが、酸素があっても使える他の触媒をテストしている。