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防衛産業・軍事を支えるウエアラブル技術

米国国防総省は、新技術の軽量のウエアラブル装置を利用して、兵士や空軍兵が戦闘中に優位に立てるよう期待している。ペンタゴンは何百万ドルも投資してウエアラブル技術のコンパクト・軽量化を進めてきたので、部隊が装備を持ち歩くのは容易である。
 「実際にオペレーターを増やして、戦闘中は人道的支援の際のさまざまな任務を援助しようとしている。空軍兵の認知・生体的要求を緩和し軽減できるものなら何でも空軍最大の懸案事項だ」とBATMAN (Battlefield Air Targeting Man-AidedKnowledge : 地上要員と爆撃機を連携させた攻撃システム) のチーフエンジニアGregory M. Burnett 氏は語る。こういうウエアラブル技術の一例はヘルメットに取り付けられたディスプレイで、航空機がどこを飛んでいるかを見ることができ、飛行中のカメラから他の景色も送信できる。「ヘルメット搭載ディスプレイによって、着用者は目にしている場所の拡張現実、つまり距離やターゲットの位置などの情報をディスプレイ上で見ることができ、またオーディオは現実世界の音をステレオシステムのように増幅してくれる。我々が試みているのは、戦場の画像に色をつけようということだ」と同部隊の情報・サービスプログラムマネージャーBrian P. Murphy 氏は言う。
 他の例としては、兵士が装具の下に着用するスーツで、起伏の多い地形で容易に100ポンド(約45kg) 以上の荷物を運搬できるようにし、負傷や疲労軽減に役立つWarrior Web がある。エンジニアによると、このスーツの目的は注意力を低下させることなく兵士をサポートすることだという。腰のあたりで着用し、兵士が歩いている間に電子機器を充電できる技術も開発中とのこと。国防省は、請負業者とともに新しいウエアラブル技術を開発し、戦場に配備する前に安全性と堅牢度をテストする方針である。
 詳細はPhys.orgのウェブへ。(2014/12/17)