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自然界の磁界は人間に悪影響を与えない

英国マンチェスター大学の科学者グループが「電磁波スモッグ」への曝露環境は人の健康に悪影響を与えないという研究を発表した。
 電磁波スモッグとは、Wi-Fi ルータや携帯電話、タブレット、ノートPC、電源ライン、携帯基地局などから環境に発生する磁界(MF) の総称である。こういった磁界被曝の悪影響に対する関心は近年、高まってきていたが、この研究により議論はようやく一時休戦となりそうだ。グループがラボで実施した研究では、フラビン依存性酵素という酵素の磁界感受性を調査した。この酵素はDNA 修復やエネルギー生成、自然細胞死の調整、神経発生など数々の生物学的過程に関わっている。Daily Telegraph 紙によれば「ラジカル対の中には、こういった酵素主導の反応の間に一時的に発生するものがあり、MF感受性から生じる反応の中で時期的に誘導された変化に科学者グループは着目した」という。「ラジカル対に関わると考えられていた酵素分類の過程が磁界への被曝によって変化しようがしまいが、それは細胞にダメージを与える可能性がある。彼らはこの反応が磁界に対して感受性はないことを発見した」と同紙は述べている。電線や携帯電話などの機器からの弱い磁界によるリスクがあるため、明確な結論が出るまでにはさらに研究が必要である。
 詳細はNHS Choicesのウェブへ。(2015/01/22)