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天文学者が電子レンジに起因する17年間の電磁妨害を発見

オーストラリアのパークス天文台(Parkes Observatory) で、およそ17年もの間、実験・観察時に無線電波障害が起きる原因を調べた天文学者がいた。2015年の初め、彼らは電磁妨害が天文台のキッチンにある電子レンジから来ていることを発見した。パークス天文台は、オーストラリア国内で最も有名な電波望遠鏡の1 つを設置し、地球外生命の徴候を無線信号で測定するために使用されている。1988年から始まった妨害は、雷放電によるものと思われていた。「perytons と呼ばれる無線信号は、電波望遠鏡の5キロ以内に限られるぐらいかなり局地的で、年に1回か2回しか発生しなかった。そして、それは雷放電によるものと信じられていた。状況が変わったのは、敷地に設置された新しい受信機が2.4GHz という電子レンジと同じ周波数の無線信号を測定したときだった」と、オーストラリアの連邦科学産業研究機構(CSIRO : Commonwealth Scientific and Industrial ResearchOrganizatio)の天体物理学のトップSimon Johnston 氏はガーディアン新聞に話した。食べ物を温め終わる前に電子レンジの扉を開けて、妨害の原因がついに突き止められた。「温めにセットし、ちょっと見ようと手前に扉を開けると、妨害が発生する」とJohnston 氏は話した。この発見は、学術論文で発表された。
 詳細はBusinessInsiderのウェブへ。(2015/05/14)