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TTE Filter社が、EMI/RFIフィルタの軍事通信システムGG用MIL-PRF-28861適合を発表

 高性能用途のRFフィルタやマイクロ波フィルタの設計・製造を手掛けるTTE Filters社は、Instec Filters ブランドのML61 EMI/RFIフィルタが米国国防総省(DLA: US Department of Defense)の陸上および海上軍用規格MIL-PRF-28861に認定されたと発表した。このシリーズは、2021年6月8〜9日にアトランタで開催された2021 International Microwave Symposiumで発表されたもの。
 今回の認定により、システム性能低下を招く恐れのある無線周波数の干渉を抑制し低減する同シリーズは、軍用の電子システムで使用できるようになる。この高性能システムは軍事通信機器、発振器、減衰器、低雑音アンプで使われる。
 このようなローパス、フィードスルー、C回路、はんだ付けのML61フィルタの電気的特性は、定格電圧が50 〜200 Vdc、静電容量が10〜15,000 pF、最小挿入損失が3〜60 dBである。動作温度は-55°C ~ + 125°C。パーツ固有の詳細については、表を参照のこと。
 このML61シリーズの部品は、一端がガラス封止され、他端がエポキシ封止されており、ガラス封止の位置は特定の構成によって異なる。MIL 仕様に適合しているので、これらのフィルタを構成A(ML610)または構成B(ML611)で使用できる。詳細はMIL-PRF-28861/12H規格を参照していただきたい。同製品シリーズの各部分の本体の直径は0.128in.(3.25mm)であり、軸方向の幅は0.110in.(2.79mm)、リード線の先端から先端までの長さは0.625in.(15.88mm)である。
詳細な技術情報は、TTE社のウェブにあるML61データシートに記載されている。
 MIL規格、特にMIL-PRF-28861/12HクラスBでは、このシリーズのはんだ付け性、耐湿性、耐溶剤性、耐食性、物理的衝撃、熱衝撃、振動、寿命試験などについて厳格な電気的、熱的、機械的試験が要求されている。試験は姉妹会社であるGowanda Electronics社内の環境試験ラボで実施された。このラボは、国内製品の適性認定をサポートする国防兵站局陸海事(Defense Logistics Agency Land and Maritime)で承認されている。
 TTE 社は、防衛、軍事、宇宙分野で使用する追加フィルタのアップスクリーニング※(upscreening)に関する問い合わせを受け付けている。
 また同社は経験豊富で、専用の製造機器、試作品製造能力、試験設備を備え、カスタムメイド設計に対応している。
 ML61シリーズは、Instec Filtersという名前で製造、表示、販売されているが、Instecは現在TTE社の一部である。
 詳細は下記の関連ウェブへ。(2021/05/11)

● ML61シリーズ情報:
http://tte.com/products/emi-rfi/solder-in-filters/ml61-series/

● ML61シリーズデータシート:
http://tte.com/wp-content/uploads/TTE-ML61-Datasheet_RevIssue.pdf

● TTE社のInstec EMI/RFIフィルタ:
http://tte.com/products/emi-rfi/

● Gowanda環境試験ラボ:
https://www.gowanda.com/capabilities/environmental-lab/

● Gowanda Electronics:
https://www.gowanda.com/

● 2021国際マイクロ波シンポジウム:
https://ims-ieee.org/

[※訳者注] 市販品の中から要求品質を満たす代替品を検討すること。
画像キャプション:広帯域無線周波数の干渉を抑えるローパス、フィードスルー、C回路フィルタ