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高調波規格改訂:IEC 61000-3-2 の第5版(2018)発行

 表題は「電磁両立性(EMC)-第3-2部:限度値-高調波電流エミッションの限度値(機器の入力電流、相当たり16 A以下)」で、発行日は2018年1月26日である。この規格は、公共電源システムに注入される高調波電流の制限に関するものである。特定条件のもとで試験を受ける機器が引き起こす恐れのある入力電流の高調波成分の限度値を定めている。また、各相16 Aまでの定格入力電流を持ち、公共低電圧システムに接続することを意図した電気・電子機器に適用する。但し、公称電圧220 V(ラインと中性点間)未満のシステムの限度値は、まだ考慮されていない。この第5版は、2014年に発行された第4版をキャンセルして、差し替えられる。
 この版には、旧版に対して、以下のような重要な技術的変更がある。

a) 新タイプの照明機器を考慮し、定格電力≤ 25 Wの照明機器のエミッション限度値をアップデート
b) 全ての照明機器でエミッション限度値を適用しない5 W未満の区分を追加
c) 非白熱灯を使う場合、調光器に適用する要求事項の変更
d) デジタル負荷側の伝達制御デバイスに対する試験条件の追加
e) 照明機器の試験で基準灯と基準バラストの使用を廃止
f) 照明器具に使われる用語の簡略化と明確化
g) ステージ照明やクラスAに該当するスタジオ用プロ用照明器具の分類
h) 非常用照明器具の分類の明確化
i) 動作中入力電力≤ 2 Wの制御モジュール1つを含む照明器具の明確化
j) テレビ受信機の試験条件のアップデート
k) その他の調理器具も考慮し、IHヒーターの試験条件をアップデート
l) IEC 61000-3-12との一貫性を保つため、IEC 61000-3-2の適用範囲を入力電流≤ 16 Aの機器から定格電流≤ 16 Aの機器に変更

 詳細はIECのWebへ。(2018/01/26)
通常版:https://webstore.iec.ch/publication/28164
RLV(Red Line Version):https://webstore.iec.ch/publication/62553