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英国の最も有名な電波天文台が危険な状況に

 英国の最も有名な電波天文台Jodrell Bankが、サイトから2マイル(3.2km)離れた場所の宅地開発事案によって危険にさらされている。天文台の専門家は、電気製品や照明器具その他の電子製品のせいで天文台の機器類に大きな混乱が起こるだろうと話している。電波望遠鏡は、電気製品が生じる干渉レベルに対して高い感受性を示す。実際、この天文台は都心の路面電車が破壊的な妨害を発生するという理由で、ManchesterUniversityの科学者チームによって地方のCheshire州に設置された経緯がある。Jodrell Bank電波天文台所長のSimonGarrington教授は、協議会に出した提案書の中で「原因が意図的な送信あるいは広範囲の電子電気機器からの意図しない漏れなのかにかわらず、干渉は人間の活動と相関している。提案されている開発そのものが電波天文的観察に「有害な干渉」と国際的に合意された閾値を超えた干渉を引き起こす可能性がある」と述べている。BBC.comによると、電子レンジからの少量の電波放射が科学者の観察をダメにすることもあり、芝刈り機やヘッジトリマー(生垣用剪定機)、電動工具、洗濯機のような電気モーター付の機器は特に問題があると考えられている。Jodrell Bank副所長のTim O’ Brien教授は「家庭内の電気・電子機器は、実際に、彼方に見える宇宙を覆い隠す電磁波を発生することができる。Jodrell Bankは世界で最も強力で高感度の電波望遠鏡の1つだが、要するにこのような信号は我々がピックアップしようとしている宇宙からの信号データをかき消してしまっている。現状でも困難なのに、宅地開発のせいで状況はもっと悪くなるだけだ」と話した。Jodrell Bank電波望遠鏡は既存の干渉レベルが原因で、新しいパルサーの観測を中止せざるをえなかった。つまり、マンチェスターなどの都市部よりむしろ近隣の家々からの干渉の方が大きいことが証明されたと、天文台は考えている。
 詳細はBBC.comのウェブへ。(2016/06/01)