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任意の光パルスを生成する新しい方法

January, 26, 2015, Southampton--サザンプトン大学の研究チームは、より強力で効率がよく低コストのパルスレーザを実現するための新技術を開発した。
 同大学のオプトエレクトロニクス研究センタ(ORC)が開発したこの技術は、パルスレーザを利用する多くの分野に潜在的なアプリケーションがある。通信、計測、センシング、材料加工がこれに含まれる。
 光パルスを必要とするアプリケーションなら一般に何でも、特定の繰り返しレートの波形、パルス幅、パルス形状を必要とする。これらのパラメタを要求通りに正確に設計し、製造することは、たいていの場合、簡単ではない。例え適切なソリューションが存在しても、レーザのサイズ、複雑さ、運用のしやすさは、必ず検討しなければならない。
 新しい方法は、既存のパルスレーザとは根本的に異なる原理で動作する。これは多数の半導体レーザをコヒレント結合して利用しており、個々のレーザが精密に規定された周波数(波長)で連続波動作する。各レーザ出力の振幅と位相を精密制御することで、複雑なパルス光波形を生成することができるが、ユーザの柔軟性は極めて大きい。そのようなアプローチの要点は、半導体レーザを光周波数コムに位相ロックすることである。これによって個々のレーザが、明確に定義された相互コヒレンスを持つことが保証される。
 論文の筆頭著者、David Wu氏は、この研究成果について、「多くのアプリケーションに関連する特徴として、まず拡張が容易であることが挙げられる。多数の入力レーザ、より短いパルス、複雑な形状のパルス、あるいはパワーを統合することで拡張できる。また、極めてノイズレベルが低い(量子限界まで)パルスを生成でき、繰り返し周波数を非常に高く(>1THz)できる」。
 「最後に、これは、全て同一のチップに集積できる微小で低コストの半導体レーザで構成されているので、われわれのパルスジェネレータは潜在的に非常にコンパクトで、ロバストであり、エネルギー効率がよく、ローコストである」と同氏は説明している。