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NTT、アスベストの無害化と粉塵抑制を高出力レーザ照射で実現

February, 16, 2022, 東京--日本電信電話株式会社(NTT)は、高出力レーザの照射によってアスベスト(石綿)を繊維形状から球形状に変形できることを確認した。さらに、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)を用い、レーザ照射に伴うアスベスト粉塵の飛散を抑制する技術を開発した。
 一般的なアスベスト建材の除去作業では、有害なアスベスト粉塵の吸引によって、作業者に肺がんや悪性中皮腫等の病気を引き起こすリスクがある。開発された技術を用いれば、アスベストを無害な球形状へ変形するとともに、飛散する粉塵量を抑制できるため、作業者の健康リスクを大幅に低減することが可能。

高出力レーザはその照射点でアスベストを熱融解により形状を変更させることが期待されていたが、NTTはレーザ照射実験を行い、アスベストの形状が変化することを世界で初めて確認した。
 さらに、回折光学素子を用いて、アスベスト含有塗材に照射する高出力レーザのパワー密度とビーム形状の制御を行うことで、レーザ照射時の粉塵量の抑制にも成功した。DOEは、光の回折現象を利用してレーザビームの形状を自在に変えることが可能なデバイス。DOEでレーザ光をベッセルビームに成形し、レーザ照射時に発生する粉塵の飛散量を大幅に抑制することで、アスベスト粉塵のばく露リスクをさらに低減している。

NTTでは、10kW級の高出力レーザに対応したDOEを低廉材料であるシリコンで実現しており、アスベスト無害化のためのレーザ照射装置の低コスト化が可能。また、DOEを用いることで、レーザ照射部分(レーザヘッド)を軽量且つ小型化することができ、狭い場所や天井などの従来工法では除去しにくい場所にも持ち込むことが可能になると考えられる。
 このようなレーザツールの実現へ向け、回折光学素子(DOE)を用いて、光ビームの照射範囲を拡大することで、アスベスト含有塗材をできる限り短時間で無害化して除去できる技術や、レーザ光を直線形状にすることで、アスベストを含む建材を安全且つ効率的に切断する技術の検討を行う。
(詳細は、https://group.ntt/jp)